
コロナ禍で新たに導入されたのが、在宅勤務にリモートワーク。自宅で過ごす時間が増えると、当然、居心地の良さにこだわりたくなるもの。ミニマリストなど「シンプルライフ」が主流になりつつあるのも、コロナ禍の副産物といえるのかもしれません。
ここで注意したいのが、無駄を省こうとして、無駄な買い物をしてしまうトラップです。時短になるから、便利だからと、細々した調理グッズや掃除グッズを通販で仕入れ、かえって物を増やすはめに。
本書では、「欲しい」と思った時に心でつぶやく言葉を紹介しています。
「今、心は疲れていない? 買い物で心は埋まらないよ」
何かが「欲しい」と思う心の裏側には、もしかしたら満たされない空洞があるのではないでしょうか。自分と家族の未来のために、お金の使い方や物との付き合い方もみなおしておきたいですよね。
本当に必要な物は何なのか、物欲がわいた時にはまず深呼吸。「欲しいものリスト」に追加して、やっぱり欲しい、必要だと判断したら購入。「自分を変えるのは“もの”ではなく“行動”です」。本書のこの一言も、心に沁みてきました。
40~50代になると、予期せぬ病気やケガが急に身近になりませんか。本書でも、夫の急病をきっかけに普通の暮らしができるありがたみを意識しはじめます。
しかも、体が弱ると心まで弱るのです。年を重ね、老いていくのは自然の摂理で、誰にでも平等にやってきます。病気やケガもまた然りです。
夫の体に障害が残ったらどうなるのか、どうしたらいいのか。答えのない疑問には、日々少しずつ積み重ねる努力でまかなうしかありません。
幸い、わたなべさんのご主人はすっかり完治し、日常生活に戻れたといいます。しかし「突然変わってしまう日常」を経験してから、ウォーキングを再開して体力づくりに努めました。いざとなったら体が資本、足腰が丈夫なら、心も前向きになる気がしませんか。