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ジュノンボーイ入賞の20歳俳優の“まさかの父親”。「二世であることを隠さない」貪欲さがイイ

フォトジェニック賞は“民意による受賞”

 谷原七音が受賞したフォトジェニック賞は、過去に三浦翔平(2007年の第20回)が受賞している。1次審査の書類審査で1000人が選ばれ、『JUNON』編集部によって審査されたBEST150を経ていきながら、「フォトジェニック決定戦」でライブ配信や読者投票数などで採点された一番人気に贈られる。  民意による受賞といえるだろう。過去の受賞者を見て、現在まで第一線で活躍し続けているのが三浦翔平だけだとすると、谷原七音には今後三浦と肩を並べるだけの存在になるポテンシャルを十分感じる。  2015年の第28回でグランプリを受賞した飯島寛騎以来、目立つ才能が輩出されていないこと、今年の第37回が2020年代でもっとも応募者総数が少なかったことからも、谷原七音の活躍はコンテスト自体の存在意義と存続につながってくる。

ジュノンボーイの真打ち登場か

 上述したファイナリストのプロフィールには、コンテストに出場した理由が書かれている。「客観的にみた自分の注目度だけが一人歩きしてしまうと感じ、自分自身が成長しなくてはこの先何年も生き残っていけないと思ったから」というように、谷原七音はこのコンテストを試金石として捉えているところがある。  もはや若手俳優にとっての登竜門的な権威性を保持しているとはいえない同コンテストに対して、それでも出場する意味は単純な力試し以上のものではないからである。  今の自分がどこでどんなことをすれば、実力を試せるのか。彼はそのことをよくわかっている。目標とする俳優としては2008年の第21回でファイナリストになった菅田将暉をあげている。  英プレミアムリーグ所属のサッカーチーム「アーセナル」好きということで、番組ロケをやりたいという具体的な夢もある。アーセン・ベンゲル監督在任中のアーセナルファンだった筆者として、これは応援したい。「貪欲さ」という力強い言葉が裏打ちするスマートなジュノンボーイであり、真打ち登場かという気がする。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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