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粗品の“毒舌”が批判はあれども炎上しないワケ。「第二の有吉弘行」になる可能性は?

 お笑いコンビ・霜降り明星の粗品が、公式YouTubeチャンネル『粗品 Official Channel』で展開する「1人賛否」シリーズについて、興味深いデータを公開した。

有名人に辛辣コメントで平均約94万の高い再生回数

「1人賛否」は、粗品が一人で話題のネットニュースについて、賛否両方のサイドの意見を交えて論を展開する企画。自分の意見ではなく、“全部コント”だと前置きした上で、さまざまな有名人に対して辛辣なコメントを送るのが恒例となっている。  この「1人賛否」だが、企画をはじめてから1周年となり、粗品は、自身のチャンネルで2025年2月13日までに公開した動画にて関連データを公開。1年間で48本の動画を公開し、総再生数は約4500万回だとした。  動画1本あたり約94万の再生数となり、他の芸人が配信する動画と比べてもかなり高い数値となっている。なぜ、粗品の「1人賛否」は人気が高いのか? 1周年を迎えたということで、今回改めてこの企画の魅力に迫りたい。

KAT-TUN解散など炎上しそうなネタもトーク力で“聞かせる”

 まず、「1人賛否」はネタの選別が非常にうまい。  2月17日に配信した現時点での最新動画では、吉本芸人のオンラインカジノ問題にふれながら、宮迫博之のキックボクシングデビュー、KAT-TUNの解散、STARTO ENTERTAINMENTのジュニア3グループ再編も取り上げている。
 粗品 Official Channel『【粗品】最近のSNSニュース斬った【1人賛否】 』

粗品 Official Channel『【粗品】最近のSNSニュース斬った【1人賛否】 』

 宮迫以外はうかつに発言すると炎上しそうなネタだが、粗品は真っ向勝負で果敢(かかん)にもトークテーマとする。  危ないテーマをネタにする取り組みは1年間を通じて行われていたもので、逃げない姿勢が多くのファンを生み出した。  また、炎上しそうなテーマをネタにした際は、細心の注意をはらい、笑いにつなげる努力をしているのも魅力の一つ。  STARTO社のグループ再編については、5人組グループ「KEY TO LIT(キテレツ)」が誕生したことについて、「推しがある日突然キテレツになった皆さま、ご愁傷さまです」と絶妙なイジり。また、ファンは他のグループの推しから『キテレツ大百科』のキャラクターにかけて、ブタゴリラと命名されると予想。  この発言に「この動画でやっと笑えました。ありがとう粗品」など、笑いに変えてくれたことに感謝する「KEY TO LIT(キテレツ)」のファンのコメントが多く寄せられた。  粗品は「1人賛否」で危険度高めのネタを選び、とがった発言をするが根底にはすべてを笑いに変える気概がある。一方的なバッシングや中傷ではなく、対象者を落とす際には称賛するコメントも披露。  また、高いツッコミのスキルを持つ粗品は、ネタにされている有名人のファンもギリギリ笑えるポイントを作るのがうまい。  時事ネタを批評するだけでなく、誰もが笑えるポイントを探りながらの動画スタイルは、まさに粗品にしかできない神業。単なる雑談で終わらない動画だからこそ、これだけ多くの人を熱狂させているのだろう。
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粗品は、第二の有吉弘行になれるか?
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