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唐揚げ専門店が倒産してしまう“決定的理由“。「高級食パンのようにブームが終わったのではない」

唐揚げ単品では商売が成り立たない

Lから

1人で食べる量を考えると、せいぜい3~5個。コンビニの唐揚げは1個から購入可能になっています

 唐揚げ専門店が倒産しやすい理由のもう一つは、顧客1人あたりの購入単価が少ない点にあります。唐揚げを食べることを想像したときに、1回で何個を購入するでしょうか? 1人で食べることを考えると、せいぜい3~5個であり、お弁当やインスタント麺に加えて1個食べたいというニーズの方が現実的。  コンビニでは1個からの購入が可能になっています。つまり唐揚げのように1000円を超えない購入単価では、専門店を継続運営していくためには相当しんどいのです。  ちなみに家族でがっつり食べたいという場合はコスパ重視となり、冷凍食品に頼る、面倒とは感じながらも自宅で揚げる選択肢に切り替える人は少なくないはず。大量買いのリピート顧客が台頭しにくい厳しい時代とも言えます。  専門店の中で生き残っている企業を見ていくと、「からやま(「かつや」を運営するアークランドサービスホールディングス)」、「から好し(すかいらーくグループ)」など大手が目立つ結果に。そして企業としての事業内容を見ると、唐揚げ専業ではないことがわかります。  裏返せば、その中で生き残っている専業専門店は、よほどの実力があるということになります。

おいしい唐揚げが100円台で買える時代に

持ち帰り弁当チェーンの「キッチンオリジン」でも唐揚げが看板商品になっています

持ち帰り弁当チェーンの「キッチンオリジン」でも唐揚げが看板商品になっています

 では最後に、どこの唐揚げがおいしいか? ということを考えてみましょう。  正直なところどこで買ってもレベルが高く、「唐揚げにハズレなし」という時代が到来。食料品高騰や個人所得が上がらない状況下において、多くの人々を喜ばす名店を探してみると、テイクアウト専門の弁当チェーンに確かな強みを発見することができます。  お客にとっては少量から買えること、価格がリーズナブルであることがメリット。企業側からすると大手になればなるほど原料調達が優位で新商品にチャレンジしやすいという強みを発揮することができます。  私自身が最近リピートしているのが、「キッチンオリジン」。運営するオリジン東秀はイオングループの一員であり、安くておいしい唐揚げが人気になっています。
オリジンの唐揚げ。マッサマンカレー味が気に入っています

オリジンの唐揚げ。マッサマンカレー味が気に入っています

 王道の醤油味や塩味の他、マッサマンカレー味が登場。これがクセになる味で、行くと複数種類の唐揚げを購入しています。また単品で数個買うなら、200円でおつりが返ってくるような手頃さも大きな魅力です。
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台湾唐揚げは“ごほうび”として
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