冬ドラマのベテラン名演ベスト3。可愛すぎる54歳女優も最高だけど、強烈な62歳“トレンディ俳優”に釘づけ!
冬クールのドラマがいよいよ佳境に入っています。多種多様な作品が出そろった今クールで、超ベテラン俳優の演技が光っていたドラマも。毎クール全部のドラマチェックを欠かさないアラフォー筆者が、特に印象的だった3人を紹介します。
柔らかい雰囲気なのに個性的。そんな空気を纏う小林聡美(59)は、『法廷のドラゴン』(テレビ東京系)に欠かせない存在でした。
将棋オタクの主人公・上白石と、少し頼りない高杉のキャラクターが愛らしい作品でしたが、役の通りふたりに必要不可欠だったのが小林の存在。会話劇を得意とする小林らしい演技が、作品に小気味よいテンポをもたらしています。若手にはない安定感で、コミカルにもシリアスにも空気を自在に操っていました。常に事件を将棋に例える異色の展開であっても視聴者が迷子にならなかったのは、小林の功績が大きいといえるでしょうか。
電話を取る際「歩田法律事務所です」と名乗る前に、毎回違う枕詞をつけていたのも印象的。「今ならなんでも引き受ける」「文句があるならかかってこいの」「歩のない将棋は負け将棋の」など、一言で事務所の状況を表す秀逸さが小林のキャラにフィット。衣裳がさりげなくお洒落でありながら老眼鏡や肩こり解消グッズなどを駆使するなど細やかな演技も光り、魅力的でした。改めて「小林聡美さん、やっぱり素敵」と感じる作品です。
小林聡美『法廷のドラゴン』
女性初のプロ棋士誕生を期待されながらも弁護士に転向した主人公・天童竜美(上白石萌音)と、父親の事務所を受け継いだ弁護士・歩田虎太郎(高杉真宙)を中心に繰り広げられる痛快リーガルドラマだった本作。小林は、虎太郎の父の時代から「歩田法律事務所」を支え、竜美と虎太郎のバディを近くで見守るパラリーガル兼経理・乾利江を演じました。