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冬ドラマのベテラン名演ベスト3。可愛すぎる54歳女優も最高だけど、強烈な62歳“トレンディ俳優”に釘づけ!

永作博美『バニラな毎日』

夜ドラ『バニラな毎日』(NHK総合/原作:賀十つばさ氏による同名小説)に出演していた永作博美(54)の“お節介おばさん”も素敵でした。夢だったこだわりの洋菓子店を開くも、経営に行き詰まり店を閉じたパティシエ・白井葵(蓮佛美沙子)。彼女の前に突如現れたクセの強い料理研究家・佐渡谷真奈美を永作は演じました。

図々しさと繊細さのバランスが絶妙

永作博美

画像:PR TIMESより

白井を巻き込み“心に傷を抱えるカウンセリング患者のための”お菓子教室を始める佐渡谷は、図々しくて、人との距離をぐいぐい縮める大阪のおばちゃんです。朝ドラ『舞いあがれ!』でもヒロインの母親役で大阪のおばちゃんを演じていましたが、それとはまたひと味違います。図々しいだけではない、押しつけのお節介でもない、その裏にある心の機微が繊細に表現されていました。そこに永作らしい愛らしさと上品さも相まって、唯一無二のキャラクターを創り上げています。 「白井のために」「心に傷を抱えた生徒のために」と奮闘する佐渡谷ですが、彼女自身も傷を抱えている。一見、明るく陽気に生きてきた風に見える佐渡谷にも、過去があって、葛藤があって、人間らしい奥深さが表現されていました。なかでもその笑顔ひとつで、喜びだけでなく哀しみや労わり……さまざまな感情を、視聴者に届けた演技はお見事! 永作の多彩な笑顔があったからこそ、優しくて、心に沁みる、そして前向きになれる作品になったのではないでしょうか。
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最も強烈なインパクトを残した62歳俳優は
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