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「信じられない…」「差別を助長してる」発売前のビジネス本が炎上しているワケ。表紙イラストにも批判集中

今のところ出版社からの声明はなし

三笠書房の公式サイトより

三笠書房の公式サイトより

一方で今回の件では批判だけではありませんでした。とある発達障害当事者だという人は「職場で自分の行動がどう思われてしまうのか知りたいから読んでみたいと思う。発売中止にはしないでほしい」という意見を表明していました。また「実際に職場で困っている人はいるから買いたい人が買えばいいと思う」という意見も。 書籍の刊行は著者やイラストレーターの独断で行われるわけではなく、編集部との打ち合わせや出版社上層部の稟議を通らなければ実現しません。今回は芦野さんの謝罪文にもあったように編集部の意向がイラストに表れていることから、批判の矛先は出版元の三笠書房の企業体質やコンプライアンス意識に向いているようです。 現在Xを中心に三笠書房に発売中止や釈明を求める声が大きくなっていますが、三笠書房からの何かしらの発表はなく、予定通り発売されると思われます。実際に、発達障害の有無に関係なくすべての人が生きやすい社会を目指すことを目指して活動している発達障害当事者協会は三笠書房にコンタクトを取ったところ、「言論の自由を守るため出版の差し止めはしない」と返事があったことを報告していました。 精神疾患や障害がある人への差別を助長する可能性のある本は発売するべきなのか、表現の自由のもと買いたい人が買えばいいのか。もうすぐ書籍の発売日を迎えますが、まだまだ騒動はおさまりそうにありません。 <文/エタノール純子>
エタノール純子
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中
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