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鍼治療、マッサージ…女優・木村多江の“老化との付き合い方”とは「抗っているわけではなく…」

新しい年を迎え「もう一度初心に立ち返る」

50分間の恋人――2年前にお話をうかがったときは、俳優という仕事が誰かの役に立っているかもしれないことがモチベーションになっていると言われていましたが、そのこと以外で最近思うことはありますか? 木村:最近は自分の仕事がとても忙しくて時間に追われてしまうので、体力を100パーセント使いたいけれど、少しコントロールしたりすることがあり、戦えていない自分がいることに落ち込んでしまうんですよね。 今年は新しい年を迎えたので、もう一度初心に立ち返り、自分との戦いもそうだし、誰かのお役に立つためにも、わたしが本当に身を削って頑張るのだという、もう一度アスリートな気持ちに戻りたいと思っています。それにプラスして、誰かを幸せにすることで、結果的に自分も幸せになれるというか、そういうことも含めて自分自身を幸せにしてあげることも、とても大事だなと最近強く思います。 ――精神的・肉体的にどのようなケアをされていますか? 木村:お芝居は自分を追い詰めることになるので、自分を労わることをします。表面的にはメンテナンス、内面的には潤いを与えるようなことですかね。 たとえば自然の中に行くとか、映画や舞台を見てインプットする時間を作るとか、アウトプットばかりしていると疲弊していってしまうので、インプットや癒す時間もとても必要だなと思うんです。それと撮影現場でも、みんなを楽しませようとするだけでなく、自分自身が楽しむこともとても重要だなと思っています。

年を重ねて大切なのは「元に戻すこと」

木村多江さん――アスリートのように頑張りたいとのことですが、50代を健康に過ごすために何か気をつけていらっしゃいますか? 木村:もちろんサプリなどいろいろなものを試してはいますが、先ほど言ったように自分をリセットする時間がとても大事だなと思っています。体や心。歳を重ねていくと疲れも大きくなりますし、元に戻すにも時間がかかるもの。ちょっと肩が痛くてもそのまま放置して進んでしまう人が多いと思いますが、まず元の体に戻すようにする。痛くない状態に戻る。いったん元に戻すことにフォーカスして過ごすようになりました。 歳を重ねていけば老化ももちろんあるだろうけど、それを少しでも元に戻すという。体の痛みや、健康状態、筋肉量など、すべてにおいて、ですね。運動や体のメンテナンスです。わたしには鍼治療が合っているのですが、マッサージ、酵素風呂、汗をかくことも重要だなと思っています。 ――いろいろ努力されているんですね。 木村:そうですね(笑)。ただ、歳を重ねていくことに抗っているわけではなく、元に戻していくということなんです。そのことを意識していたほうが、体はラクになるなと思います。 ――同世代のみなさんにメッセージをお願いしてもよいでしょうか。 木村:みんな頑張っちゃいますからね。ただ、「50代はこうだよね」と、まわりの価値観に流されずにいたいとわたしは思うんです。自分のやりたいこと、自分を幸せにしてあげられることを大切に、自分を潤すことをしていってほしいなと思いますし、わたしもしていきたい。これはもう何歳でも同じだと思います。 あとは歳を重ねることが怖くなる年代だと思いますが、それは日本の価値観の問題かもしれないですよね。ヨーロッパでは歳を重ねることは、知性と経験が増えることだから、それはいいことだとされているそうです。だから素敵なことなんだと思って、一緒に歳を重ねていきましょう。 <取材・文/トキタタカシ>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
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