News
Lifestyle

修学旅行でハワイに来た日本人高校生たちに“戸惑ってしまった”ワケ。ハワイ移住した45歳・元テレ朝アナが明かす

無駄に消耗しない。「ここぞ」で輝く高度なエネパ思考

 そうした無駄のない行動を見ていると、現代の若者は「脱エネルギーでドライだ」と誤解されがちです。  しかし、間近で見ていて印象が変わりました。決してエネルギーがないわけではなく、使い方が非常に巧みなのです。  彼らは、移動や時差で疲れる旅行中、意図的にエネルギーを“オフ”にする時間を作ります。無理にはしゃいだり、テンションを上げ続けたりはしません。初日の到着時などは、想像よりもおとなしくて、ハワイで迎え入れた私は想定外のテンションにやや戸惑いました。  しかし、写真を撮る瞬間や仲間と盛り上がるアクティビティなど「今だ!」という場面では、一気にスイッチを入れ、エネルギーを最大化させます。  さらに、彼らは自己分析ができており、自分の得意なフィールドをよく理解しています。ある子は趣味のカメラをを構えた瞬間や、またある子は習っているフラダンスを披露する瞬間など、自分の見せ場に入ると一瞬で眩しく輝くのです。  無駄な消耗を避けるのは、自分の個性を際立たせる瞬間にエネルギーを集中投下するための、高度な自己プロデュースなのだと気づかされました。  彼らにとってハワイという特別な場所すらも、自分を表現するための舞台装置としてスマートに使われているようでした。

旅の恥はかき捨てない。スマートな新しい生き方

大木優紀さん 最初は「ちゃんと楽しめているのだろうか」と心配した親世代の私ですが、数日間を共にして、彼らは決して冷めているわけではないとわかりました。  昔は、予定外のトラブルや苦労こそが成長につながると考えられてきました。「旅の恥はかき捨て」というように、慣れない土地で恥をかき、失敗を笑い飛ばすのがかつての旅でした。  しかし、エネパを極め、苦労をキャンセルする若者たちは、入念な準備と賢いエネルギー管理によって「旅でも恥をかかない」のです。  高度な情報社会の中で生まれ育った彼らは、「情報弱者」にならない訓練を生まれながらにされていた……ということなのかもしれません。  努力の形も、苦労の定義も、時代とともに変わっていく。  それもまた、今どきの新しい旅の形であり、新しい時代の眩しい生き方なのだと感じた修学旅行でした。 【Voicyで聴く】⇒音声版「大木優紀の旅の恥はかき捨てて」 <文/大木優紀>
大木優紀
1980年生まれ。2003年にテレビ朝日に入社し、アナウンサーとして報道情報、スポーツ、バラエティーと幅広く担当。21年末に退社し、令和トラベルに転職。旅行アプリ『NEWT(ニュート)』のPRに奮闘中。2児の母
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ