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なぜタイガースファンは「阪神園芸」に感謝の言葉をかけ続けるのか? 熱狂的応援だけじゃない“意外なファン心理”

感謝される側になることも

一方で、阪神ファンが「感謝される側」に回ることもあります。 たとえば、25年6月のセ・パ交流戦。私はタイガースの応援にと、初めてファイターズの本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」を訪れたのですが……。試合終了後、とても感動的な出来事に遭遇しました。球場内のビジョンに、「阪神タイガースファンの皆様へ」で始まるメッセージ、すなわち「私たちは、阪神ファンの熱気や一体感に、いつも尊敬の念を抱いております」「またお越しいただけるよう、努力します、ありがとうございます」といった、阪神ファンへの「感謝」のメッセージが流れたのです。 すると、私と同じく全国から「遠征」してきた阪神ファンは、「あの感謝コメントには、感動したよね~」などと一様に言い合っていました。同時に「こちら(阪神ファン)こそ、こんなに素晴らしい球場で試合を観させてもらって、感謝しかない」との声があちこちから聞こえてきたのを、いまも鮮明に覚えています。

自分だけでなく周りの幸福感を高められる

リラックスする女性 健康 開放感感謝という情動が、また別の感謝を呼ぶ……。まさにこれが、情動伝染と呼ばれるものです。またこのとき、「感謝」はされるほうだけでなく、するほうにもポジティブな効果をもたらすことがわかっています。 東京大学大学院で特任研究員を務める伊達洋駆氏(ビジネスリサーチラボ・代表取締役)によれば、マネジメント領域での感謝に関する研究は17年以降、盛んに行なわれるようになった、とのこと。このうち、情動伝染効果はウイルスの伝染に近いイメージで、誰かの感情が周りに、無意識のうちに波及していく、といった概念です。 また、東北大学大学院准教授の細田千尋氏によれば、「感謝しやすい人」は、誰かからいいことをしてもらった際、「自分のためにこんなことをしてくれた!」と、その行為を高く評価する傾向にあり、総じて幸福度も高い(いい意味での「スキーマバイアス」) 、とのこと(「プレジデントオンライン」プレジデント社/20年12月14日掲載)。 そうした人は、おそらく「自分も誰かを助けてあげよう」「感謝しよう」とポジティブな思いを抱いたり、「誰かに感謝できる喜び=幸福感」を実感できたりするからこそ、幸福度が高まりやすいのでしょう。感謝とは縁遠く見える阪神ファンも、阪神園芸や甲子園以外の球場、周囲のファンたちに「ありがとう」と示すことで、自身が感謝できる喜びを感じ、そのことが彼らの幸福感を高めているのかもしれません。
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感謝し合うことがストレス軽減につながる
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