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年収800万円を超えても幸福にはなれない!? 阪神ファンと「サンテレビ」に学ぶ、科学的に正しい“小さな幸せ”の数え方

今自分が持っているものを数えることが大事

では、何が幸福度を高めるのか。「大きな幸せ」との対義語で言えば、まさに「小さな幸せ=プチハッピー」がその一つ。 ウェルビーイング学会代表理事で、慶應義塾大学名誉教授でもある前野隆司氏は、共著書や論文において、「いま自分の持っているもの」を想起することが、いま自分が置かれている状況下にも「小さな幸せ」があるという事実の実感(幸福実感)に繋がる、と述べています。 具体的な手法は、「自分の持っているものを数える(幸福カウント)」こと。前野氏によれば、忙しい毎日に疲れているなと感じたとき、それまでの自分の「良かったこと」を書き出してみることが重要だそうです。このとき忘れてはならないのが、「大きな幸せ」を見つけようと躍起にならないこと。すでに身近にある幸せに目を向けて、それを数えることが大切だといいます(前野ほか,(2017),「“ハッピーワークショップ”の幸福度向上効果」,「支援対話研究」4巻,pp.3-16ほか)。 たとえば、「自分のいいところ」を、一つでもいいので挙げてみる。あるいは、「周りにいる、信頼できると感じた人」を思い浮かべてみる。先ほどの「サンテレビ」など、自身の恵まれた環境に思いを馳せるのもいいでしょう。 こうした「プチハッピーの実感」は、「幸せ慣れ(快楽順応)」を避けることにもなる、とのこと。人は恵まれた幸福な状態に長くとどまると、その状況に慣れてしまい、ちょっとした幸せを見過ごしてしまう。でも逆に、折に触れて小さな幸せを見つめ、「一つ、二つ……」とカウントすることで、「こんなにも幸せだったんだ」と実感でき、幸福持続にも繋がるはず。 職場環境や夫婦仲についても、「上司(部下)の〇〇さんは、そこそこ自分を支援してくれる」や「妻(夫)は家事は苦手だが、話を聞いてくれる」などと日常的に数えるようにすると、明日から相手を見る目が変わりそうですね。 <文/牛窪恵>
牛窪恵
世代・トレンド評論家/立教大学大学院客員教授/修士(MBA)。マーケティング会社インフィニティを20余年経営し、大手企業各社と数千人の消費者を取材。その知見から、財務省 財政制度等審議会専門委員や内閣府「経済財政諮問会議」政策コメンテーターなど、数多くの政府委員や研究会メンバーを歴任してきた。阪神タイガースの大ファンで、毎年40試合前後を現地(球場)にて観戦。阪神ファンへの取材経験も多い。推しは森下翔太選手。
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