ここでマウスウォッシュの話に戻りましょう。実は2025年に発表された研究において、1日に2回以上市販のマウスウォッシュを使うと、この一酸化窒素の元となる物質(亜硝酸塩)が有意な減少との関連が報告されています(*)。※本研究は横断研究(関連性の調査)であり、因果関係を証明するものではありません。
血流を良くしたり炎症を抑えたりする成分が減ってしまうと、代謝が低下したり、血管の機能が落ちて高血圧や糖尿病といった病気のリスクが高まる可能性があるのです。

まさに、良かれと思っていた習慣が、痩せにくい体や老化の原因になっているかもしれません。
筆者は、以前まで1日2回以上マウスウォッシュを使っていました。毎回の歯磨き後に使っていた時期は、1日3回使用していた時もあります……。でも今では使用を控えています。
さらに見逃せないのが、腸内細菌への影響です。よく考えてみると当たり前のことなのですが、口と腸は一本の管(道)で繋がっていますよね。この関係を、口腔-腸連関(oral-gut axis)と呼んだりもします。
抗菌作用のあるマウスウォッシュで口の中の良い細菌を根こそぎ退治してしまうと、この口腔-腸連関が乱れ、腸へ送られるはずだった一酸化窒素などの「良い成分」が十分に届かなくなってしまうのです。
さらに、一酸化窒素は炎症を抑える働きがあるため、これが減ることで血管の炎症やダメージを防ぐバリア機能まで弱まってしまいます。
口の中の細菌バランスが崩れることは、腸内や全身の健康に影響を与える可能性があると考えられています。