――卒業後は吉本興業に就職。なぜ吉本を選んだのでしょうか。
駒井:僕は「あの企業に行きたい」という希望が何もなかったんです。かといって大学院に行ってまでまだ勉強したいとも思えなかった。少人数の学部を選んでしまったがために周りからの情報も何もなくて……。辛うじて3年生の時にインターンというものがあることを知って、「ちょっと向いているかも」と思ったコンサルティング会社のインターンに行ってみたんですよ。でも、これがまったく面白くなかったんです。
――コンサルの仕事に興味が持てなかったのでしょうか?
駒井:というよりも、労働そのものへの嫌悪が……。たぶん向いてはいたけど、やりたくない。コンサルが嫌なのではなく、あの時は単純に働きたくなさすぎた!(笑)。
――本末転倒じゃないですか(笑)。
駒井:もしもその時に吉本のインターンに行っていたら、入社しなかったかもしれないです(笑)。
――それ以降はどんな就職活動をしたのですか?
駒井:僕はビールが好きだからビール業界に行こうと考えたのですが、好きな銘柄の会社以外は受けませんでした。鉄道も好きだけど、好きな鉄道会社しか……。こういう感じの就活だったので、大人に甘さを見抜かれて、受けたところは全部落ちてしまいました(笑)。そんな中で後輩から「お笑い好きなら吉本を受けたらいいのでは?」と言われたんですよ。考えたこともなかったけど、それはアリだなと思ったんです。「東大から吉本って、普通ないやろ。面白いやん!」って。そういう意味では、吉本は第一志望だったんですよね。
――そして見事、吉本に入社となったわけですね。
駒井:ちなみに、僕が他社に落ちまくって後がなくなっていた時、吉本はまだ一次も始まってなかったんですよ。ちょうどコロナ禍でいろいろと混乱していたらしいです。第一志望の吉本だけ可能性があるという奇跡的な状態(笑)。なんとか無職で卒業するのを回避できました。
<取材・文&撮影/もちづき千代子>
もちづき千代子
フリーライター。日大芸術学部放送学科卒業後、映像エディター・メーカー広報・WEBサイト編集長を経て、2015年よりフリーライターとして活動を開始。インコと白子と酎ハイをこよなく愛している。Twitter:
@kyan__tama