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「どんどんわかりやすく…」63歳の松重豊が会見で指摘した日本ドラマの風潮。BTSとの国境なき交流も後押しする“世界規模のエンタメ観”

 松重豊の代名詞といえば、2012年から放送が始まった大ヒットシリーズドラマ『孤独のグルメ』(テレビ東京系)だが、その一方で大の音楽好きとしても知られる。  音楽の虫となり、世界中の音楽に対して常にアンテナをはっているという。『孤独のグルメ』の世界的人気、さらに世界的スターBTSとの交流なども後押ししながら、日本国内にとどまらず、世界の中で考えるエンタメ観がある。  2026年4月16日、日本外国特派員協会の記者会見にのぞんだ松重による提言は、“世界の中の言葉”として響いているのだ。“イケメン研究家”加賀谷健が解説する。

韓国人気とシーズン間を結びつけるもの

「劇映画 孤独のグルメ」

株式会社ポニーキャニオンのリリースより ©2025「劇映画 孤独のグルメ」製作委員会

 結びつけるもの。導くもの……。2012年に記念すべきシーズン1が放送されたシリーズドラマ『孤独のグルメ』には、実に豊かなシンクロナイズが散見できる。  主演俳優の名前が松重豊だからか、ほんの風まかせ気分でドラマを視聴していたとしても、シリーズ間のあれこれを豊かに重ね合わせる自由を楽しめる。  シーズン1最初の舞台は門前仲町だったが、輸入雑貨商の主人公・井之頭五郎が都内の飲食店を中心に、旨いものを好きなだけたらふく食べる。ほんとにそれだけのドラマ。  五郎の職業柄、ときに海外出張もあり、初の出張先はシーズン5(2015年)の台湾で、2話にわたって放送された。他にも2018年のシーズン7第9話と10話では韓国に赴いた。  韓国内ではJチャンネルというケーブルテレビが、シーズン1放送当時から放映を始めていた。この韓国編によって、『孤独のグルメ』シリーズの韓国人気が一気に高まった。  ご飯はみんなでワイワイ食べるという韓国食文化の価値観に対して、五郎のソロ活飯が与えた影響を指摘する意見もあるようだが、同国視聴者の耳には何より五郎の食レポモノローグが心地よかったようである。  日本から韓国へ、シリーズ間を結びつけるものは“音”なのだ。

伊豆・わさび丼神回が世界的スターBTS Jinと繋がる瞬間

 韓国編前編の舞台はビビンバや国際映画祭で有名なチョンジュ(全州)だった。異国で手探り状態の五郎は定食屋に入り、ビビンパ(ビビンバの韓国発音に近い表記)を食べた。  ご飯と混ぜる具材の小皿の多さに圧倒されながら、具材を2回にわけて納豆汁入りビビンパを楽しみ、シメのお粥を口に運ぶとき、耳福のバックミュージックが画面上に流れる……。  3連符のリズムを刻む4拍子のピアノとエレクトリックギターが掛け合うバラード曲だ。この曲はシーズン3第3話で、五郎が伊豆のバス停に到着して歩き出す場面でも流れる。  伊豆といえば、わさび。五郎は定食屋で食べたわさび丼を気に入り、2杯も注文した。同じ曲が流れる韓国編と伊豆編で、ご飯物が共鳴する(因みに韓国出張先の社長役を韓国のバラード歌手ソン・シギョンが演じ、松重とは2025年配信のグルメバラエティ『隣の国のグルメイト』で共演している)。  そしてこの伊豆・わさび丼神回と繋がるのが、韓国が誇る世界的スターBTS Jinなのだ。  2025年3月18日公開、BTSの公式YouTubeチャンネル「BANGTANTV」でJinが担当していたコーナー「Run Jin」エピソード26に松重がゲスト出演した。Jinは兵役中に『孤独のグルメ』をよく見ていたらしい。  チムジルバン(韓国の温泉施設)でゲームを繰り広げた番組序盤、まずはゆったり足湯に浸かる場面がある。  日本の温泉好きなJinがわさび丼を食べたと言うと、松重がそれは『孤独のグルメ』で有名になった食べ物だと教える(「わさび丼、はいはいはいはい、わさび丼、食べました」と日本語で言うJinがほんとにキュート!)。わさび丼神回が世界的スターと繋がった瞬間である。
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松重とJinのグローバルな音の共演
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