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若者の服に「前世は雑巾」、政治家は「旧家の便所みたいな顔」美輪明宏さんが生前の取材で語った“キレキレの格言”を振り返る

「NHK紅白歌合戦」初出演直後の取材では2ちゃんねるの話題に

『天声美語』(講談社)

『天声美語』(講談社)

「smart」では2013年も取材させていただく機会がありました(2013年2月号)。2012年の年末に美輪様がNHK紅白歌合戦に初出演し、「ヨイトマケの唄」が感動を巻き起こした直後だったので、話題もそのことについて盛り上がりました。  美輪様は、「2ちゃんねるっていうのは悪口しか書いちゃいけないチャンネルなのね。ねじくれた人専用のチャンネル、それが全部肯定派にまわって『素晴らしい、素晴らしい』って言って、『美輪さん、美輪さん』って言うから、『うるさい!!』って書いてる人もいて」とネットのカオス状態を笑っていらっしゃいました。  以前から出演のオファーはあったそうですが、当時、2分半から3分という持ち時間の規定があったため、それでは表現できないと辞退されていたそうです。昨今の殺伐とした社会情勢や家族の問題を見て、家族の大切さを伝えられる「ヨイトマケの唄」を選んだとのこと。  ただ美輪様としては、貧しい人や大変な状況にいる人のためならどこでも歌わせてもらうとのことで「私には紅白も、どこだって一緒ですよ」という言葉に痺れました。  美輪様は黒という色が嫌いだと常々おっしゃっていたので、シンプルな黒い衣装が意外で、そのことについて伺うと、黒い衣装を選んだのは、「子どもにも大人にも女にも男にも、老人にもなれるように、一瞬にしてパッと変わらないとダメ」なので、黒子に徹する色をチョイスしたとのこと。  美しい声を保つためには毎日「法華経」を唱えられている、とおっしゃっていたのも印象的でした。運動といえば「ラジオ体操」をするくらい。健康でバイタリティにあふれ、ステージでは11cmのハイヒールで歌い踊り、70代後半当時でも裸眼で視力は0.8、と驚異的なエピソードも。お経に健康の霊験があるのならまねしたいくらいです。

若者のファッションに「前世は雑巾」

 また、美輪様は、足利時代や室町時代の能や狂言の衣装、江戸時代の武士の着物のほうが粋でおしゃれだと語っていました。  現代の若者のファッションについて伺うと、「一頃はね、『この人の前世は雑巾だったんだ』っていう……。その時よりはましになったんじゃない?」と、色やデザインが回復しつつあると評価していました。  黒やグレーの服だと「前世は雑巾」。美輪様の前世ネタは刺激的です。今なら前世ハラスメントと言われる危険もありますが……。美輪様は、若い男性が細眉にする風習に関しては「本当に間が抜けちゃってね、ぬらりひょんみたいになる。ぬめ~っとしちゃって薄気味悪いだけなの」と苦言を呈していました。 「婦人画報」(2017年10月号)で取材に伺ったときは、「庭の木が元気がなくて心配だったから、今日、水をお願いしますってお祈りしたら、少しだけ降らしてくれたので、やっときれいな緑になって」と、当たり前のようにおっしゃっていました。  神仏なのか森羅万象なのか、お願いすれば大体叶えてもらえるようです。この頃から「もう霊感はなくなりました」とおっしゃっていたのは、助けを求める人、霊視してもらいたい人がどんどん来てしまって収拾がつかないからで、実際はサイキック的な能力は健在だったのでしょう。
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癒しの力を持つビブラート・ボイス
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