「正直、怒るより怖かったです。変に刺激して逆ギレされたら嫌だなって」
恭子さんは静かに席を立ち、数メートル離れた場所へ移動。これだけ距離を取れば諦めてくれる……そう願っていました。

「ところが男性は、まるで当然のように立ち上がると再び私の近くへ移動してきて、またスマホの画面を覗き込もうとしてきたんですよ」
ここまでくると偶然でも好奇心でもありません。恭子さんは恐怖で身動きが取れなくなってしまいました。
男子高校生が立ち上がる……静かな“逆転劇”が始まった
「すると、その様子を向かい側の座席で見ていた男子高校生が立ち上がって、例の男性の目の前に移動すると、じっと顔を見つめ始めたんですよ」
突然、自分が見つめられる立場になった男性は、不機嫌そうな表情を浮かべ「見てんじゃねーよ」と威嚇したそう。
すると高校生は表情ひとつ変えずに「いや、人の見られたくないものを見るのが好きなんですよね? だったら見られても文句言えないでしょ」と静かに返しました。
男性は何も言わず、高校生を睨みつけます。
しかし高校生は視線をそらさずに「鼻毛、一本出てますよ。しかも白髪だし」と微笑みながら言いました。
「男性の顔はみるみる赤くなり『失礼だぞ! ふざけるな』と怒鳴っていましたね」
それでも高校生は落ち着いた口調のまま「嫌ですよね。見られたくないものを勝手に見られて、言われたくないこと言われるのって」と男性に語りかけたそう。