「すると祐樹は『おじいちゃんは何してるっけ?』としばらく考えた末に『おじいちゃん ねころがってテレビを見てるだけ』と書き加えたんですよね」
あまりにも率直な一言に、瑞穂さんは思わず「えっ……」と声を漏らしました。しかし祐樹くんは首をかしげながら「だって、本当でしょ?」と悪気はまったくありません。
その言葉を聞いた義母は吹き出しそうになるのを必死でこらえ、夫は口元を押さえてうつむいていました。
一方の義父は、テレビのリモコンを持ったまま固まっていたそう。

写真はイメージです
「数日後、学校から返ってきたプリントには先生から赤ペンで『家族のことをよく見ていますね!』とニコニコマークがついていて」
その一文は、義父にとって何より効いたようでした。
返ってきたプリントを見て家族が笑う中、義父だけは気まずそうに頭をかきながら「そんなふうに見えていたのか」と小さくつぶやいたそう。すると祐樹くんは無邪気に、「今度はゴミ出しって書けるようになるといいね!」と言いました。
「翌朝、夫がゴミを出しに行こうとすると、義父が『今日から俺が持っていく』と照れくさそうに袋を受け取ったんです。初めてのことだったので、驚いてしまいましたね」
それ以来、毎週のゴミ出しは義父の担当になりました。
「あんなに何もしなかった義父を動かしたのは、孫が何気なく書いた「おじいちゃん ねころがってテレビを見てるだけ」という、飾らない一言でした。それ以来、孫の目を気にしてか、自分で食べ終わった食器を台所に運んだりと、少しずつですが成長を続けています(笑)」と微笑む瑞穂さんなのでした。
【他のエピソードを読む】⇒
「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ
【あなたの体験談を募集しています!】⇒
心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック
<文・イラスト/鈴木詩子>