そんなある日、義父の誕生日がやってきました。
「夫にも今までのことを話して、今回はどうしようかとかなり悩んで『お義父さんにも一度、私たちと同じ体験をしてもらおう』ということになったんです」

写真はイメージです。
誕生日当日、夫婦で選んだプレゼントを持って義実家へ向かい、美佳さんは「お義父さん、お誕生日おめでとうございます!」と笑顔で大きめの包みを渡しました。
箱を開けた義父は、しばらく固まっていたそう。なんと中に入っていたのは、家庭用の巨大なソフトクリームメーカーでした。
「義父は『なんだこれ?』と唖然としていましたね」
美佳さんが「お義父さん、甘いものがお好きでしょう? 好きなだけ作れますよ」と笑顔で言うと、義父はすぐに顔をしかめたそう。
「義父の『いや、こんなの欲しいわけないだろ? 邪魔だ! いらんいらん!』という言葉に私は思わず吹き出しそうになってしまいました」
続いて夫が「親父、それがいつもの俺たちの気持ちそのものだよ」と、ハッキリ言い放ちました。
義父は「え?」と口を開けたまま、ソフトクリームメーカーを見つめていたそう。
「私も『プレゼントって、贈る側があげたいものじゃなくて、もらう側が嬉しいものを選ぶ方がいいと思いませんか?』とさらに続けました」
すると、それまで反論していた義父が急に黙り込みました。しばらくして「……俺、今までこんな迷惑なことをしていたのか」とポツリ。
「その言葉を聞いたときは、ようやく分かってくれたんだとホッとしましたね」
それからというもの、義父から突然プレゼントを渡されることはなくなりました。