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芦田愛菜に実写『薬屋のひとりごと』は「合ってない」の声も。清楚なイメージを覆す“毒と凄み”の演技力

知性という武器がアドバンテージに

 さらに、芦田さんは子どもの頃から大人と対峙してきたため、相手との距離感を計り厳しい世界を観察し、処世術を身に付けてきた。この経験が、礼儀正しいだけでは生きてこられない花街や後宮で生きる猫猫に説得力を持たせられるはずです。  そして何より、小学校時代の夢が薬剤師で、現在有名大学に通い読書家である芦田さんには、知性という武器がある。これは達観していて、薬の知識でロジカルに相手を追い込む猫猫と本質的に共通しており、外見が似ているかどうか以上のアドバンテージがあるように思います。
『まなの本棚』(小学館)

『まなの本棚』(小学館)

 原作者が芦田さんに会った際には、「実際お会いして『猫猫だ!』となりました」と彼女を絶賛。原作ファンがイメージする猫猫というよりは、原作者が思い描く猫猫像に芦田さんが合致していると言えそうです。

『ウ・ヨンウ弁護士』“完コピ”ではない理由

 秋には人気韓流ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の日本版リメイクである主演ドラマ『南田南弁護士は天才肌』で、自閉スペクトラム症を持つ弁護士役に挑む芦田さん。公開された予告編に対し、彼女が演じる南がヨンウに寄せきれていないとして疑問視する声もあるようです。  ただ、リメイクは実写化と違い、再現度の高さの勝負ではなく、いかに日本版としてローカライズさせられるかが成功の鍵なのではないでしょうか。  原作の魅力のひとつは、パク・ウンビンさんが演じられたヨンウの愛らしさであることに間違いありませんが、南はヨンウとは別の人物。韓国版を完全コピーしても日本が舞台のドラマでは違和感が出てしまう恐れもあります。
 東大法学部首席の弁護士という設定には芦田さんの知性が活かされるはず。そして、ASDについても同じ特性を持つ方々と触れ合い、本を読み込み、積極的に学びとろうとしています。何より「自分らしい南を演じられたら」というコメントからも、芦田さんなりの「南田南」を確立しようとしているのではないでしょうか。  彼女の南としての芝居を受けた角田晃広さんも「圧倒され、自分のセリフが飛びそうになるくらい引き込まれました」と語っています。芦田さんは、今作が日本版として視聴者に受け入れられる天才像を新たに設計できる俳優と言えるでしょう。  天才子役の枠を超え挑戦し続ける芦田さん。難役を重ねて深みを増した彼女が魅せる猫猫と南は、きっと国内外の原作ファンを唸らせてくれるはずです。 <文/こじらぶ>
こじらぶ
ライター・コラムニスト。上智大学大学院外国語学研究科修了・言語学修士。ドラマ、男性&女性アイドル、スポーツ、エンタメ全般から時事ネタまで。俳優、アイドルなどのインタビューも。X: @kojirabu0419
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