遠山美容外科クリニックで働く女性スタッフの服装にもぜひ注目してもらいたいです。彼女たちは私服姿よりも出勤中の制服姿が基本となっていますが、制服時のファッションスタイルにも絶妙な違いがあります。

まず、看護チーフの轟菜々実(田中みな実)は、院長である遠山凜を献身的にサポートする存在。華やかな容姿とは裏腹に、性格はクールで仕事に対する誠実さが服装にも表れています。例えば、仕事中は髪の毛もシンプルに1つに束ねているのですが、使っているヘアゴムは、髪の毛が絡まりにくいスパイラルタイプで実用性を重視しています。アクセもつけず、不必要なおしゃれ要素を排除しています。
かといって、ファッションに興味がないわけではない。それが見て取れるのが第2話、クリニックのスタッフ総出で歌舞伎町のホストクラブを訪れるシーンです。更衣室でアフター5に備え、メイク直しをするシーンでは、上品で落ち着いたブラウンだけど、胸元が大胆に開いた色っぽいワンピースに着替えています。足元はメタリックのパイソン柄パンプス、バッグはハイブランドを思わせる上質なものを持っていることから、年相応のおしゃれさと堅実に稼いでいる様子がうかがえます。
対する受付スタッフの澤口美玖(鶴嶋乃愛)は、出勤中でもおしゃれを諦めない、意欲が高い着こなしをしています。例えば、黒のヘアカチューシャに小ぶりなパールピアス、ネイルはアーモンドシェイプのフレンチにラインストーンがついたデザイン。チークもリップも発色の良いメイクをしていますね。スマホケースにもリボンがついていることから、可愛いものが大好き、噂が大好きな20代の女の子といった印象が服装やメイク、持ち物からよく伝わります。
ホストクラブのシーンでは、カチューシャをキラキラのパールアクセに切り替え、ピアスもビジューに切り替え。足元はベージュのリボンパンプス、トップスはラメが散りばめられたシャギーニットを着ていて、キラキラしたものが好きだという好みがよくわかります。
『ダウンタイム』の中で、最もリアリティがあるのは来院する患者さんではないでしょうか。自分の美しさを極めたい、夢のために美しくなりたい、切実なコンプレックスを解消したい、お金と時間に余裕があるお嬢様、など、さまざまな角度で美容整形を必要とする患者さんが登場します。
中でも、個人的にファッションで感銘を受けたのは、人気声優の柊琴未(小倉唯)、声優志望の田中善子/姫乃木ましろ(天野はな)、お嬢様の鴻池紗良(Kōki,)の3名のファッションです。

柊琴未は、声優界のアイドルとして人気を博しているキャラクターです。そのため、本人もアニメから飛び出してきたようなフリフリのブラウスにピンクのスカートを合わせ、小物はうさぎネックレスに、ギンガムチェックバッグと夢ファッションで固めています。こういう服って実は結構、お値段が張ります。成功した声優だからできる、お金持ちの夢ファッションという完成度の高さに驚きました。
そんな柊琴未を追いかける声優志望の田中善子は、田舎から上京したばかりの女の子。平凡なルックスのせいで仕事で飛躍するチャンスを得られなかったことから、整形をして芸名・姫乃木ましろと名乗り、ファッションも段々と垢抜けていきました。しかし、まだ都会に染まりきっていない、どこか芋っぽさも残したような垢抜けファッションです。髪色の明るさも、自分に似合うものをまだわかっていない様子が見受けられます。柊琴未を意識した真似っこ清楚コーデといった印象がうかがえるのが非常に面白かったです。
最後にご紹介するのは鴻池紗良(Kōki,)のファッション。こちらは生粋のお嬢様なので、服装も正統派のお嬢様ルックです。削ぎ落とされたシンプル美なデザインのミニワンピースやツイード素材の服が特徴的で、どのアイテムもハイブランドではないかと想像してしまうほどの高級感を漂わせています。何より紗良を演じるKōki,さんの脚線美。まるでスタイルそのものがファッションの一部になっているような存在感です。生まれながらにして持っている美しいルックスは、お金持ちの家に生まれて愛されて育ってきたというキャラクター性に非常にマッチしていて、変にファッションで着飾る必要がないのも、鴻池紗良らしいコーディネートですね。
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