あぁ~天国!6蔵元の新酒を3000円で飲み歩き「しぼりたて祭り」レポート
冬から春にかけて出回る「新酒」。ひと夏を越えて出荷される古酒よりもフレッシュな味わいを楽しめるため、毎年この時期になるとワクワクします。
2015年2月21日、東京都江東区・門前仲町で開催された「しぼりたて祭り」は、門前仲町の飲食店でこだわりの料理を食べながら、東京ではほぼ流通されていない全国の日本酒を飲み歩いて楽しむというもの。東北は秋田・岩手勢、北陸は石川など全国から集結した6蔵元がふるまう約20銘柄を3000円で堪能できると聞き、参加してきました。
(3月28日(土)には中央区八丁堀でも開催されます)
⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=207085

1年をかけてその変化を楽しむことができる日本酒。新酒は、その年の日本酒のできばえを表す最初の蔵元だよりともいえます。特徴としては、深く豊かな味わいというより弾けるようなフレッシュさで、まさに新人そのもの。一切の加熱処理をしていない生酒ゆえ、キンキンに冷やして飲んだときの旨さといったら。
受付後、試飲用のカップや水、マップをもらい好きなところから飲み歩きをスタートさせます。
今回参加した木村酒造(秋田)、桜顔酒造(岩手)、小山酒造(東京)、滝澤酒造(埼玉)、やちや酒造(石川)、竹野酒造(京都)の全銘柄リストを見てみると、9割方が辛口というラインアップ。やはり、新酒というからにはキレがなくっちゃね。少しくらい荒くったって構わないのです。
たとえば、小山酒造(東京)の「丸眞正宗 純米吟醸しぼりたて」は、寝ぼけた頭をしゃきっと目覚めさせてくれるような淡麗さで、媚びない切れ味は「鳥料理えん」が出す鳥もも肉の甘辛煮にぴったり。アジの干物あたりとも良いコンビを組めそうです。
居酒屋「串屋横丁」のスモーク軟骨は、桜顔酒造(岩手)の辛口「桜顔 荒ばしり 駿(特別純米生原酒)」とともに。ちょっと強めの塩が酒の輪郭をはっきりとさせるのに一役買っています。
米処・石川から辛口4銘柄を引っ提げ参戦したのはやちや酒造。アテの炙りエイヒレをスッと洗い流すような清々しさが魅力的な「加賀鶴 純米吟醸生原酒」は、思わず二杯飲んでしまうほどの美味しさ。この新人、なかなかやりよる。
イベント後、主催のリカー・イノベーション株式会社・辻本さんにお話をうかがいました。
「初めて弊社のイベントに参加された方が多かったのですが、皆様に楽しんでいただくことができ嬉しい限りです。また、次回の開催場所を尋ねてこられる方も多く、このようなお客様の反応を見る限り、まだまだ日本酒の魅力を広げられる可能性を大いに感じました」
3月ごろまで楽しめると言われるしぼりたて新酒。
気になった方は3月28日(土)、中央区八丁堀にて開催される「しぼりたて祭り八丁堀2015(http://kurand.jp/event/list/hacchoubori/)」で蔵元渾身の新顔をチェックしてみてはいかが?(200人、事前予約制)
<TEXT,PHOTO/井上こん>

1年の指針となる新酒

- 丁寧に注いでくれる蔵元の方
- 蔵元から蔵元へ、日本酒片手にぶらぶら歩きつつ
- 蔵元の説明を聞ける貴重な機会でもあります
辛口多め 個性豊かな新人が揃う
- 桜顔酒造からは辛口4銘柄がお目見え
- 肉×辛口の親和性たるや!
- 「串揚げ処 和み」にて
- 他にも、微発砲を楽しめる「菊泉 うすにごり酒」(滝澤酒造・埼玉)や
- 甘さと軽さのバランスが良い「亀の尾蔵舞2014生原酒」(竹野酒造・京都)など
井上こん
’86年生まれ。明治大学農学部中退。120倍激辛麺/1リットルジョッキ酒/ドヤ街宿泊レポ/ローション運動会など、アレな取材多し。「はまれぽ」、「SPA!」などで執筆。TCGにて猫のボランティア活動も。twitter@koninoue