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不倫の末に妊娠…嘘つき男への復讐計画

 愛する彼の口からあふれる甘いセリフは、最高の媚薬。それが日陰の恋であれば、互いの思いを実感できる数少ない心の寄りどころにもなります。

 その言葉を信じて、陽のあたる道で彼と手をつないで歩ける日を待ち続けた時間がすべて虚無だと分かったとき、抑えてきた感情がもたらすものはとんでもない発想のようです。

心の支えは「一緒になろう」といった彼の言葉



 4年に及ぶ不倫の末、手のひらを返されたマサミさん(仮名/35歳)が彼と知り合ったのは、仕事帰りに寄っていた職場近くのスポーツクラブ。

 何度も顔を合わすうちに仲良くなり、ジム帰りに食事をしたことがきっかけだったそうです。

不倫の末に妊娠…嘘つき男への復讐計画「彼は当時結婚して2年ほど。不倫がはじめてだったこともあってか、はじめのうちはすごく戸惑っていました。別れ話も何度もしたし、『もう会わない』って、互いにジムに行く曜日や時間をずらしたり。でも、それがかえって想いを深めたというか、ますます離れられなくなっちゃったんですよね」

 気持ちとは裏腹に、燃え上がるふたりの想い。いつしか彼の口から出る言葉は、「別れよう」から「一緒になろう」へ変わっていったそうです。

「私の前で、あまり奥様の話はしませんでした。ただ、なかなか子どもができないことで気持ちのすれ違いがあったみたいで、『子作りセックスになってからはその気になれず、一切触れていない』とはいっていました。

 だから、関係は不倫相手でも“彼の心とカラダは私のもの”っていう感覚でした。彼も私にそう言ってくれていたので、二番目の立場で我慢できたんだと思います」

奥さんに勝ったハズだったのに……



 そんな関係が4年近くなろうとしたある日、マサミさんの体調に変化が起こります。

妊娠したんです。彼との結婚に近づけた気がして、すごく嬉しかった。正直、『奥様に勝った』という思いもありました。彼に報告する前にちゃんと診てもらって間違いないことを確認しようと思い、その週末、まっさきに産婦人科へ行ったんです」

 産婦人科へと向かう道中は、無意識に子連れの親子ばかり目に入ったといいます幸せそうな週末の家族の姿に自分たちを重ね合わせながら眺めていたとき、思いもよらぬ光景が目に飛び込んできたとのこと。

彼がいたんです。赤ちゃんを抱いて。隣には、奥様らしき女性もいました。あやしたり、反応を見てふたりで笑ったり、幸せな家族そのものでした」

「子どもができず、妻との関係もうまくいっていない」、「一緒になろう」といった彼の言葉をずっと信じて待ち続けたマサミさんの知らないところで、彼はちゃんと家庭を築いていたのです。

「ハンマーで頭を殴られたくらいの衝撃って、このことを言うんでしょうね(笑)。なにもかもが嘘だったんです。4年間、騙され続けてきたんですよ、私」

 もう終わりだ……。赤ちゃんも堕ろそう……。そんな気持ちで向かった産婦人科でしたが、モニターに映る赤ちゃんの鼓動を見て、ひとりで生み育てる決心をしたというマサミさん。その日を境に彼との連絡を絶ち、実家に戻ってひとりで男の子を産みました。

「息子を見ていたらあの日の光景がよみがえってきて、なんだかすごく腹立たしくなってきたんです。認知してほしいとかはなかったけれど、この子にも父親の存在は与えてあげたい。あのとき赤ちゃんに向けていた彼の笑顔を、この子にも向けてほしいと思うようになったんです」

わが子を思う母の思いと、裏切りへの復讐



 愛するわが子に、父親の笑顔をみせてあげたい――。その思いがマサミさんに驚きの行動へと導きました。

 なんと、彼が住むマンションの同じフロアに部屋を借り、息子とふたりで生活をはじめたのです。

「引越しの挨拶は、彼のいる週末に行きました。もちろん息子を連れて。彼、顔面蒼白でしたよ(笑)」

 その後、奥様の目を盗んでマサミさんの部屋を訪れた彼は、ひたすら謝り続けたそうです。許す代わりに「父親としてこの子を可愛がってほしい」というマサミさんの要望にこたえ、彼は今でもときどき遊びに来ているそう。

「同じマンションの同じフロアですからね。いつ奥様にバレるか、彼は気が気じゃないようです。子どもの年が近いから、私と奥様が話す機会も多いですし。でも、そもそも私を騙し続けたのがいけないんだもん。“男に二言はナシ”。せめて父親としての約束くらいは、きっちり守ってもらうつもりです」

 今後、子どもが話せるようになったら……。小学校に上がったら……。もし顔が似てきたら……。考えるだけでも、この先が心配です。

<TEXT/千葉こころ PHOTO/Myrchella>

千葉こころ
ビールと映画とMr.Childrenをこよなく愛し、何事も楽しむことをモットーに徒然滑走中。恋愛や不倫に関する取材ではいつしか真剣相談になっていることも多い、人生経験だけは豊富なアラフォーフリーライター。




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