「いつまでも見ていたいと思う4姉妹だった」(是枝監督)

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この仕事をつまらないと思ったことは一度もない



――劇中に「恋をするとクソつまらない仕事も耐えられる」という佳乃のセリフがありますが、監督もクソつまらないと感じる仕事をしていた時期はありますか?

是枝監督監督:27歳(ディレクター以前)まではやってましたね。ただテレビの仕事を始めたときにね。テレビマンユニオンにいた萩元晴彦さんという人に、こういうことを言われたんです。「君たちはクリエイティブな仕事に就いたと思っているけれども、それは間違っている。世の中にはクリエイティブな仕事とそうでない仕事があるわけじゃない。仕事をクリエイティブにする人間としない人間がいるだけだ」とね。今になるとよく分かる言葉です。

僕がいっしょくたにクソつまらないと括っていた仕事の中にも、仕事自体が詰まらないわけではなくて、僕がクリエイティブにかかわる術を知らなかった部分があるのも事実。ほんの一部ですけど(笑)。ただ、28歳でディレクターをやってからは、この仕事をつまらないと思ったことは一度もないです。

――ではもちろん、いまも。

監督:一番楽しい(笑)。

――楽しさには、キャストへの演出も含まれるかと思います。

監督:うん。いつまでも見ていたいと思う4姉妹だったね。

広瀬すずがこの作品に出会う瞬間に立ち会えた僕らは幸せ



『海街diary』より_1

『海街diary』より

――その4姉妹ですが、すず役が広瀬“すず”さんになったのは、出会うべくして出会ったといえるのでしょうか。

監督:はい。出会うべくして出会ったとみんなが思っていました。それは僕らと、というよりも、この作品と彼女が出会うべくして出会った。その瞬間に立ち会えた自分たちは幸せだという感じです。スタッフもそうだし、綾瀬さんたちキャストもみんながそう感じたと思いますよ。

『海街diary』より_2

『海街diary』より

――本作は女子SPA!世代が観るとさらに響く作品だと思います。メッセージをいただけますか?

監督:これまでにない4人を観られると思います。美しいと感じると思いますが、それは見た目が美しいだけではなくて、たぶん4人の生き方だったり、相手を慮りながら背筋を伸ばして生きてゆこうとしている様が美しいんだと思います。あとは、心がちょっと浄化されるような作品に仕上がったと思いますよ。

<PHOTO、TEXT/望月ふみ>

『海街diary』は全国公開中
配給:東宝/ギャガ
(C)2015 吉田秋生・小学館/フジテレビジョン 小学館 東宝 ギャガ
オフィシャルサイト http://umimachi.gaga.ne.jp/

望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。




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