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偽装で話題の芝エビvsバナメイ、エビチリで差を試してみた

 エビに、非なし。

 ホテルのメニュー偽装で大問題となっている「エビ」。「芝エビ」の代わりに使われていた「バナメイ」自体が悪いわけではありません。偽装の真相はさておき、ホンモノの「芝エビのチリソース」とは、一体どのような味わいなのか?気になった方も多いはず。

 そこで今回は、「芝エビ」と「バナメイ」の違いを明らかにし、実際に2種のエビチリを作って検証してみることにしました。

芝エビ,バナメイエビ

同じ科だが、生まれも育ちも別物!



 芝エビ、バナメイ。どちらも共に「クルマエビ科」ですが、芝エビが浅い海で獲れる「天然小エビ」なのに対し、バナメイは、安価・大量流通を目的とした「養殖小エビ」。見た目にもかなりの違いがあります。

※コチラは芝エビ。
⇒【写真】 http://joshi-spa.jp/?attachment_id=44031

芝エビ 江戸時代、東京の芝浦が海だった頃、大量に獲れた「庶民的なエビ」です。しかしながら、環境変化等により漁獲高が減少、今では希少なエビとなってしまいました。メジャーエビのブラックタイガーと比べると、身は細く、淡い斑点のあるグレー色と、長いひげが特徴的です。

※他方のバナメイはコチラ。
⇒【写真】http://joshi-spa.jp/?attachment_id=44032

バナメイエビ 通常頭を取って売られていることが多く、芝エビよりも大ぶり。病気に強く、成長も早いことなどから、最近では養殖・解凍エビの主流に。芝エビと同じようにグレー色の体色が特徴です。

芝エビ,バナメイエビ※左が芝エビ、右がバナメイ。
⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=44033

芝エビ,バナメイエビ 殻をむいてみると、差は歴然。芝エビはスラっとエレガント。バナメイは男らしくブコツな外見。

陳健一の本格エビチリで違いを確かめてみた



 それでは、両者の味の違いを比べてみましょう。せっかくなので、本格レシピでトライ。料理の鉄人として大活躍、現在、日本中華料理協会会長の陳建一氏がオーナーを務める「四川飯店」のレシピ『干焼蝦仁(えびのチリソース煮)』を参考に調理してみました。すると、家庭で作ったとは思えない、大感動のエビチリが完成。しかも、2つの違いが大きく浮き彫りになったのです。

※参考にしたレシピ本『四川飯店の中国料理(NHK出版)』は、個人的にもオススメの名著。

◆エビ本来の甘み・繊細さを味わうなら「芝エビ」

⇒【写真】http://joshi-spa.jp/?attachment_id=44034

芝エビ エビの赤色がやや淡く、小ぶりなせいもあり、見た目は少々控えめな仕上がりに。一口食べてみると、舌の感覚が目を冷ますとでも言いましょうか、しっとり上品なジューシー感が広がります。「エビってこんなに甘かったのか!」と叫びたくなるほど、甘みと旨みが際立ちます。一言で言えば、口当たり優しく、繊細な味。また、尻尾も美味しく食べられます。ミソも美味しい芝エビですから、潔くオカシラ殻付きの調理も期待できそうです。

◆見た目とプリプリ感を求めるなら「バナメイ」

⇒【写真】http://joshi-spa.jp/?attachment_id=44035

バナメイエビ コレこそ、よく見かけるビジュアルなのかもしれません。色鮮やかで、大きく豪快な仕上がりになりました。口に入れると、プリプリとした嬉しい食感。食べ応えたっぷりのボリューム感で、すぐさま白いご飯が欲しくなります。ただし、エビ自体の味としては少々タンパクな大味。濃い目の味付けだと気になりませんが、芝エビの深い味わいとは異なります。殻は特別美味しいわけでもないので、豊満な身をたっぷり堪能するのが良いでしょう。安いが故に心配な「不味さ・臭み」は全くありません。

 結論は、どちらも違う美味しさが楽しめるということ。どちらのエビが良いか、是非この機会に試してみてはいかがでしょう!?

<TEXT、PHOTO/スギ アカツキ>
東京大学卒。東京大学大学院医学系研究科にて基礎医学を本格的に学ぶ。さらに久司マクロビオティックやオーガニックを学び、独自で長寿美容食の研究をはじめる。料理のモットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。自身もサラリーマンとして仕事と家事に奮闘しながら、ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。

スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@akatsukinohana
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