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回収された『高須帝国の逆襲』がキンドル版に。“泣ける”と話題の熟年ラブ【高須克弥院長に聞く】

 発売5日で回収・絶版になった幻の本『高須帝国の逆襲』(2016年5月25日発売)が、この11月に電子書籍で復活して、話題を呼んでいます。
高須帝国の逆襲

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 高須クリニック・高須克弥院長の語り下ろしをメインに、西原理恵子さんの漫画もある同書。お互いにパートナーを亡くしたあと、交際宣言してから6年の軌跡に、涙する人が続出している模様です。  人生の最後を一緒に過ごす“熟年愛”とは…高須院長に聞いてみました。

西原さんへのラブレター?

――『高須帝国の逆襲』の電子書籍が好評ですね。アマゾンのレビューも100件以上ついていて、「泣いた」との声も多いです。 「よく売れてるみたいね(キンドル「ビジネス・経済」部門で3位、11/12時点)。でもなんで『ビジネス・経済』の部なの?? あの本、ビジネスのかけらも出てこないのに」 ――この本は小学館から出版されたあとに、差別表現とされてる単語があったことで回収・書き直しの要請があったと。でも院長としては、差別的な文脈ではないから書き直しを拒否して自ら絶版にした。それを今回、自分でキンドル販にしたわけですね。 「うん。絶版にしたときに、どうしたら同じものをみんなに読んでもらえるかな、と思ったのね。小学館とは手打ちにしたから迷惑かけたくないし、他の出版社で書きおろすのもやだなあと。  それで、自分でキンドル版にしたの。一言一句変えずに、注釈も加えずにという条件でね」
高須院長と西原理恵子さん

高須院長と西原理恵子さん

――これって、西原理恵子さんの『ダーリンは70歳』で書きたい放題書かれたから、それへの逆襲ってことですよね? でも引用すると… <長年連れ添った女房が死んで、母も、犬も、逝ってしまったあの時、僕は本当に孤独だった。人は、誰かがいないと自分がどこにいるのか、わからなくなってしまうのかもしれない。 サイバラが、僕を見つけてくれた。 「一緒にいようよ」> (同書P86)  完全に西原さんへのラブレターじゃないですか! 「いや、そうなっちゃうんですよ、西原が怖いもんだから。  最近僕は、もう西原って呼ばないもん。クマって呼んでるもん。かわいいテディベアかと思ったら、ものすごい凶暴でさ」

理解し合わなくても別にかまわない

――お2人は根本的に、育ちも価値観も違う、と書いてありますよね。「どん底からはい上がってきた」西原さんと、没落貴族みたいな高須家に育った院長……。 <ばあちゃんにとって一番憎むべき敵は、「貧民の味方をするアカ」だった。特に女のアカなんて最悪で、サイバラってまさにそれでしょ。 じゃあ、子どもの頃のサイバラが一番嫌いだったのは誰かって言ったら、「小太りで色白のピアノがある医者の家のガキ」。まさに僕ですよ、それ> (同書、P13) 「そう、ぜんぜん価値観が違う。文明の衝突みたいなもんですよ。人種が違うなんてもんじゃなくて、豚とカブトムシみたいにまったく違う生物ですよ。  僕は自分のプライド通すためならお金なんてどうでもいいけど、西原はお金のためならプライドは捨てるって。あと、西原はカニが大好きだけど、僕はキライ。ていうか、僕は何を食べても味を覚えてないからね。  正反対だもん、何もかも」 高須西原カップル――そんなに違ってうまくいくもんですか? 「たまに会って、たまに観察しあってるからうまくいくんじゃない? まとめて1週間ぐらい旅行したら、ケンカして『早く帰ろう』って話になるからね」 ――夫婦や恋人は「理解しあう」ことが大事とされてるけど、読んでいると、別に正反対でもいいんだと思えてきます。 「僕たちは、理解しないままお互いに見てるって感じかな。  だって違うほうが面白いじゃん。医者同士で集まって話しても面白くないですよ。漫画家同士でも面白くないんじゃないかな。  テリトリーを侵されたと思うとうまくいかないんですよ。同じ仕事同士だと、夫婦でもなかなかうまくいかない。でも医者と漫画家なんて、ぶつかりようがないもんね」 ===============  本心だか照れてるんだか知りませんが、「西原が怖いから」ラブレターになったという高須院長。  ちなみに、同書の西原さんの漫画で、高須院長は「ラクダのモモヒキでM字開脚したまま尿もれしてる姿」で描かれております。逆襲になっとらんがな。 【高須克弥氏・プロフィール】 1945年生まれ、医学博士。高須クリニック院長で美容外科の第一人者。最新の美容技術を、自ら試して普及することでも有名。著書多数、最新刊は『高須帝国の逆襲』(Kindle版) <TEXT/女子SPA!編集部> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
高須克弥
【プロフィール】 1945年生まれ、医学博士。高須クリニック院長で美容外科の第一人者。最新の美容技術を、自ら試して普及することでも有名。近著は『ダーリンは71歳 高須帝国より愛をこめて』、『炎上上等』、続編で最新刊の『大炎上』など
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ダーリンは70歳/高須帝国の逆襲

サイバラvs高須院長!熟年恋愛を赤裸々に描いた大人気作品「ダーリンは70歳」のスピンオフ本です。破天荒なマンガの内容は真実なのか?西原さんの脚色ではないのか?高須克弥院長のロングインタビュー本が、巨大な資金をバックに襲来します。そして西原さんの描き下ろしマンガ「りえくまちゃんとぼく」も収録。感涙の傑作です!

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