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マツコも言うとおり…紅白歌合戦はもう限界だ

めっちゃ楽しそうなBBCの年末音楽企画

 ともあれ、教育の問題はそれとして、当面は「歌をうたい、楽器を演奏することはこんなにも喜ばしい行為なのだ」という原点に立ち返るのが急務なのだと思います。  そこで浮かぶのが、イギリスBBCで放送されている『Later… with Jools Holland』の、年末恒例のフーテナニーという企画。大物アーティストも新人ミュージシャンもいっしょになって過去の名曲や最新ヒットを演奏するだけなのですが、これがなんともめでたいのですね。 later それだけでなく、参加していないときでも他人の演奏をじーっと見つめて、何かひとつだけでも盗んで帰って行こうという意欲に溢れている。その様子を逃さないカメラワークも見事。みんな、三橋美智也をながめる談志のような顔で音楽と接しているのです。  音楽番組に期待するのは、この当たり前の風景だけなのです。そして、歌手やミュージシャンには、このある意味では“退屈な”画面に耐え得るだけの迫力を備えていてほしい。それは、かつての日本には確実に存在していたものなのですから。   <TEXT/音楽批評・石黒隆之> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。いつかストリートピアノで「お富さん」(春日八郎)を弾きたい。Twitter: @TakayukiIshigu4
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