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高級スーツ姿のイケメンがホームレス!?話題のドキュメンタリー映画の男性を直撃

 かつてモデルとして雑誌「ヴォーグ」に載ったこともある、俳優兼カメラマンのマーク・レイ。ニューヨークでホームレス生活を送る50代の彼の生活に3年間にわたって密着したドキュメンタリー『ホームレス ニューヨークと寝た男』が、小規模公開としては異例のスマッシュヒットを記録しています。  米ニューヨーク・ドキュメンタリー映画祭2014で審査員賞を受賞し、各国で話題を集めた本作のまさにご本人、マーク・レイさんに話を聞きました。
マーク・レイさん

マーク・レイさん

定職に就こうとは思わなかった

――本作が公開され、どんな反響がありましたか? マーク:光栄に思う言葉をいただきました。いかにその人にとって、この映画が大切になったか。「心の琴線に触れて感動しました」とか、「考え方が変わりました」とおっしゃってくれたりして。モチベーション、インスピレーションを与えられた人が多いようです。
『ホームレス ニューヨークと寝た男』より

『ホームレス ニューヨークと寝た男』より

――定職について居を構えようと思われた時期はありますか? マーク:僕は写真家として、役者として、いっときはモデルとして、生計を立てていきたいという情熱を持っていたし、持っているんです。だから9時5時の仕事に就いたとしても、心から仕事をすることはできないとわかっています。まだ自分自身にも他人にも、役者としてカメラマンとして生計を立てられるんだと証明したい気持ちがあるから、定職に就くことを真剣に考えたことはありません。それに実は、アメリカで家がなく、シェルターの施設にいる方のほとんどはフルタイムのお仕事を持っているんですよ。 ⇒【写真】はコチラ https://joshi-spa.jp/?attachment_id=665827
『ホームレス ニューヨークと寝た男』より_2

『ホームレス ニューヨークと寝た男』より

ニューヨークはソウルメイトであり愛する人

――現実問題として、モデルや俳優といった仕事はやはり生活していくうえで厳しいですか? マーク:いまはもうモデルはやっていないんです。僕は俳優組合に入っているけれど、ほとんどはセリフがなかったり、エキストラ的な仕事です。ただ映画への出演経験もあるし、もっと出演していきたい。正直、安定を望むには最悪な仕事ですね。でも多くの俳優は安定よりも、演技への情熱を持っている。だから、この仕事を続けているんですよね。
『ホームレス ニューヨークと寝た男』より_4

『ホームレス ニューヨークと寝た男』より

――日本では副題に「ニューヨークと寝た男」と付いています。どう思いました? マーク:興味深いし、おもしろい副題ですね。イメージとしては、NYの街のうえで、僕がふわふわと寝ている感じかな。実際に雑居ビルのアパートの屋上で寝ていましたしね。そんなイメージを想起させられるし、ニューヨークは僕にとってソウルメイトであり愛する人、僕の欲望の対象だから、大きな代償を払ってでも一緒にいたい、そういう情熱を感じられる相手なんだという意味としても捉えられますね。
『ホームレス ニューヨークと寝た男』より_5

『ホームレス ニューヨークと寝た男』より

――愛する人という言葉が出ましたが、実生活でマークさんは愛する人に出会えました? マーク:いま現在、努力中です。ある人とね。なんだか熱くなってきたな(照)。
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初来日、東京は本当に不夜城だった
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