
――映画が好きなおふたりですが、普段から映画のお話はされるんですか?
TAK∴:あんまりしないかもしれない。お互いに好きなジャンルが違いすぎていて。アクション映画って観たりする?
斎藤:たまに観ることもありますよ。幼い頃に好きだった映画は、だいたいアクションものですし。ぼくは香港映画が好きで、よくユン・ピョウが出ている作品は観ていました。
でも、邦画のアクション作品は捉えられてなかったかな。親が映画製作会社にいたんですけど、拓さんが観てきた日本のアクション映画史を聞いて、舌を巻いていましたよ。やっぱり視点が違うんでしょうね。
TAK∴:ユン・ピョウもジャッキー・チェンも、見せ方をすごく知ってるよね。足がキレイに見えるように、つま先を伸ばして蹴ったりする。特にユン・ピョウは身体能力が高かった。
斎藤:ユン・ピョウは「香港の柴田恭兵」って呼ばれていて、ルックスもかっこいいしすごく人気があるんですよね。
――おふたりがオススメする、女性向けのアクション映画ってありますか?
TAK∴:やっぱり『刑事物語』(1982~1987年)かな。なにがすごいって、ラストシーンで曲が入るタイミングが絶妙なんです。もうゼロコンマ何秒の世界。子どもの頃にそれを観て、「絶妙だなぁ」って唸りましたもん。
斎藤:拓さんって、もう小学校のときに決まっている感じがしますよね。話を聞く限り、ちょっと変わったところにアンテナ張っているお子さんでしたよね。
ぼくは拓さんと共演した『手鼻三吉』シリーズが好き。アクション映画でありながら、かなり振り切ったコメディでもあるんです。それと、やっぱり『VERSUS -ヴァーサス-』(2003年)。時折、見直しています。
※『手鼻三吉』とは…
シリーズ最初の作品は『手鼻三吉と2(トゥワイス)志郎が行く』(1999年)。TAK∴さんと斎藤さんが共演したのは、『手鼻三吉 TEBANA SANKICHI 2015 したコメバージョン』(2014年)。
⇒【YouTube】はコチラ 手鼻三吉と2(トゥワイス)志郎が往く http://youtu.be/9otxL9ps45Y
TAK∴:「手鼻三吉」シリーズを挙げてくれるのはうれしいね! アクションの極みと映像としての笑いっていうものを、監督の山口雄大とずっと追いかけてるんだよ。誰もお金出してくれないから、趣味の範囲で毎年ちょっとずつ撮ってて。『RE:BORN』が圧倒される映画だとしたら、『手鼻三吉』は映画館でお腹抱えて笑えるアクションだよね。
斎藤:本当、あの突き詰め方はすごいです! そして、拓さんがおっしゃった通り、『RE:BORN』には圧倒される。いままで観てきたものはなんだったんだろうって思うはずです。

――『RE:BORN』のアクションには本当に圧倒されました。銃弾をよけるシーンがありましたが、本当に避けてると思ってしまいました。
TAK∴:よけられますよ。
――えっ、マジですか!? それって訓練すれば誰でもできることなんですか?
TAK∴:できると思いますよ。他にできる人、知らないけど。
斎藤:拓さんの動きの速さは特別だと思います。
――(絶句)。……えっと、肩甲骨をぐにゃぐにゃと動かしながら戦うのも印象的でした。今回、戦術戦技スーパーバイザーを務めている稲川義貴さん(元米軍特殊部隊・格闘技教官で新時代の戦闘術と言われる「ゼロレンジコンバット」の創始者)は役者としても出演されていますが、同様の動きをしていましたね。
TAK∴:稲川さんから教わった動きです。すべての動きは肩甲骨から始まるんです。だから、そこを柔らかくしておく。肩甲骨からウェーブ(腕を波打たせる動き)を送れば、握手しただけで人を殺すこともできるんです(衝撃で首の骨が折れるため)。試しに受けてみますか? 殺しませんから(笑)。

軽いウェーブを送られる編集のTさん。軽いものなら肩こりにも効くそう。斎藤さんのお母さんもTAK∴さんに肩こりを治してもらったのだとか