橋本マナミ「瑛太さんとのラブシーンはノーカット」。問題作『光』を語る
井浦新とはずっと距離があった
芸能界に染まっていなかったら演じてほしい、と監督
――アドリブもあったのですか?
橋本:信之が南海子に暴力をふるって部屋をめちゃくちゃにするシーンがあるじゃないですか? あのシーンは、アドリブだったんです。びっくりしました(笑)!
――井浦新さんや瑛太さんといった大森監督の常連俳優のなかで、こういった重要な役柄を演じることにプレッシャーはありましたか?
橋本:「この役をきちんと演じられるのか?」と最初は不安に襲われましたが、撮影前に不安をどうしても消したかった。そこで、色々な団地を訪れて、団地の空気感というのを感じたり、椿役の早坂ひららちゃんと遊園地に遊びに行ったりして、南海子の土台を撮影前に作り上げました。南海子の心を理解するために役作りには時間をかけたと思います。
人生に行き詰ったときは、新しいことを始める
――33歳になられた橋本さんですが、30代になって仕事に対する考え方に変化はありましたか?
橋本:仕事がずっと来なかった時代は、実は辛かったんですよ。何度も辞めようかなと思ったことも。あの時代はとにかく前向きになれるものをなんでもやってみました。バイトでもなんでも、自分の環境と違うところに身を置いてみる。新しいことを始めると、新しい人と出会う。すると自分の視野が広がり、毎日がとても楽しくなったんですね。
だからこそ、先が見えなくてもこの仕事を続けてこられた……。そして、その経験がいま、全部活きているんです。人生において無駄ってひとつもないんだなと心から思います。
そうしたら、毎日がとても楽しくなったんですね。だからこそ、先が見えなくてもこの仕事を続けてこられた……。そして、その経験がいま、全部活きているんです。人生において無駄ってひとつもないんだなと心から思います。
――最後に、女子SPA!読者に『光』の見所を教えてください。
橋本:日常生活をおくる上で、誰もが誰かを無意識的に傷つけているような気がします。この作品に見る人間の本能的な部分やエネルギーに注目してほしいです。また、女性のなかには結婚、出産、仕事など人生の岐路に立っている方もいるかもしれない。そんな方には、ぜひ、南海子という女性が選んだ人生を見て何かを感じてもらえたらいいですね。
映画『光』、11月25日(土)より新宿武蔵野館、有楽町スバル座ほか全国ロードショー。
配給:ファントム・フィルム
(C)三浦しをん/集英社・(C)2017『光』製作委員会
<TEXT/此花さくや PHOTO/林紘輝>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】此花わか
ジェンダー・社会・文化を取材し、英語と日本語で発信するジャーナリスト。ヒュー・ジャックマンや山崎直子氏など、ハリウッドスターから宇宙飛行士まで様々な方面で活躍する人々のインタビューを手掛ける。X(旧twitter):@sakuya_kono
1
2




