【シングルマザー社長の妊活記 Vol.31】 　バツイチシングルマザーの杉沢です。 　先日、娘とバスを待っている際、隣に並んでいたおばあちゃんに「子供は一人？」と聞かれ、「あ、はい」と答えると「一人っ子は可哀想よ」と忠告されてしまいました。 　そういえば、娘のクラスも20人のうち1人っ子なのは我が家を含めて3人だけ。つまり8割以上が兄弟姉妹がいるんです。そこで国内全体ではどうなんだろう？と思い調べてみると、一人っ子家庭は年々増加傾向にはあるものの、まだまだ少ないそう。いよいよ男を選り好みしている場合ではなくなってきました……。 　とある休日、友達が経営する焼鳥屋に半年振りに顔を出すと、見慣れないスタッフがいました。 友「志乃ちゃん紹介するよ。新しいバイトのR君。彼ね、自分で焼き鳥屋を出す為に今いろんな店で修行中なんだ。」 R「志乃さん初めまして！ 宜しくお願いします。」 私「どうもー。」 　と、第一印象は特筆すべき特徴もなく、いたって普通の青年。に見えたのですが……。 友「Rくんね、実家が白金台でね、奥沢と高輪に親がマンション持ってるんだけど、それをR君が相続する事になっててさ。そうだ！ 志乃ちゃん、行政書士の資格持ってるから生前贈与についていろいろ教えてあげてくれない？……ちなみに、独身で彼女募集中。しかも年上好き（笑）」 　なんと！！ 資産家の息子で独身？ しかも年上好きだと？ バイトというのが気になるけど、まずまずの優良物件じゃないの！ 私「はい喜んで！」 　友よ、ナイスアシスト。結婚式はスピーチよろしく！ 　というわけでLINEを交換し、後日改めて会うことに。 【スペック】 年齢：28歳 職業：飲食店勤務（バイト） 年収：300万 結婚：独身 見た目：千鳥の大悟似 性格：明るく社交的だけど育ちの良さが垣間見れる、熟女好き 　指定されたのはなんと西麻布のイタリアン「珀狼」！（劇場型のカウンターで少量多皿の創作イタリアンとペアリングを楽しめる有名店です） 　ビックリするほどの高級店ではないけれど、客単価は2万円を超えます。28歳のバイト君が選ぶ店ではないと思うのですが、やはり生粋のお坊ちゃんは違いますね。いずれにしろ店選びのセンスはグッドです。 　食事をしながら相続や生前贈与ついて解説しながら、さり気なくR君のご両親が不動産業を営んでいること、兄弟がいないことを確認することができました。 　しかも、改めてR君を横から盗み見ると、その所作一つ一つに気品が溢れ、おそらくオーダーメイドであろう体に見事にマッチしたスーツにピカピカの革靴、袖口から高級時計が覗いている。この人を誰が焼き鳥屋のバイトだと見抜けるだろう。 　そもそも不動産収入だけで十分やっていけそうなのに、なぜリスクの高い飲食店経営をしたいのか？ 気になることを聞いてみました。