――花粉症になる人とならない人の違いは何ですか?
大谷「免疫バランスや体質の違いです。ただ、花粉症は体内にできた抗体が花粉に反応することで発症するので、これまで長年平気だった人でも、その年の花粉の量と免疫バランスによっては突然発症することもあり得ます。
ストレスが多いなど、免疫力が低下しやすい状態の人も発症リスクが高まるので気をつけてくださいね」

――よく「花粉症が一度治って再発した」という人がいますが、そのようなことはあり得るのでしょうか?
大谷「花粉の量と免疫バランスで、人によっては症状が出にくい年もありますが、治ったわけではありません。ちなみに、70代を過ぎると抗体産生が悪くなって花粉と反応しにくくなるため、花粉症の有症率が減っていきます。
『花粉症が治った!』と喜ばれる患者さんが多いのですが、そういう方は免疫機能も落ちている可能性があるため、肺炎やほかの病気により気をつけなければならないんですよ」
――今日はとても勉強になりました。ネット上には花粉症のあらゆる情報があふれていますが、正しい情報はどのように見分けたらいいでしょうか?
大谷「
もっとも信頼できるのは、国の花粉症情報や、国立の大学病院や研究機関が発信する情報です。医療サイトでも間違った情報が載っていたり、製薬会社などのサイトでは宣伝を兼ねて偏った情報が伝えられていたりすることもあるので、なんでも鵜呑みにしないことが大切です。
個人のブログやよくわからないサイトのネット情報は信じないほうがいいですね」

お話を伺った「池袋大谷クリニック」院長の大谷義夫先生
<TEXT/千葉こころ>
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自由とビールとMr.Childrenをこよなく愛するアラフィフライター&編集者。
人生後半戦も夢だけは大きく徒然滑走中