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旅先で「密着したがりトルコ人」と必死の攻防。強引ナンパ体験

人気のない遺跡で、男性が強引な行動に!

 カッパドキアって、キノコみたいな形の岩がニョキニョキしているだけの場所かと思っていたんですが、実は岩の合間に住居跡や迫害を避けて作られた教会があちこちにあるんです。ツアーで行くようなところはその有名どころなんですね。 カッパドキア で、そのスタッフ男性、いろんな場所を回ったあと、人気のない谷間の遺跡に連れて行ってくれました。  バイクを道端に停めると、崖をよじ登って遺跡に向かいます。  その最中、「あっ」とか言ってしゃがみ込みました。どうしたのかと思っていたら「足をくじいた」と言うんです。 「えー……(面倒くせえ)、大丈夫?」 「大丈夫じゃない、歩けない」と言って彼はうずくまっています。 「なんとかがんばって(面倒くせえな)」 「肩を貸してくれ」 「いやだよ(面倒くせえんだよ)」 「君をここに連れてきたせいで僕は怪我をした。だから君は僕を介抱する義務がある」と恩着せがましいことをいいます。 「私をガイドしようと決めたのはあなた自身だから、私に責任はないよ」と返しました。善意のカケラもない人間で済みません。 強引なトルコ人男性 だって原付二ケツで俺にしがみつけとか、捻挫したから介抱しろとか、もうオヤジのセクハラじゃないですか! 27歳って言ってたけど!!  かたくなに断ったら、彼はすっくと立ち上がってスタスタ歩いてました。……元気ピンピンじゃねえか。  その後、何も喋らず宿に帰ってきて、数日後にチェックアウトしましたが、彼はめちゃくちゃよそよそしかったです。もしツアー中、原付で彼にしがみつき、捻挫の介抱でもしたら旅行中のロマンスでも始まったかもしれません。……よく考えたら宿のスタッフが仕事中にナンパするっていうのも、なんだか自由ですよね。 ―シリーズ 旅行のヒサンな話 vol.14― <文/和久井香菜子 イラスト/やましたともこ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
和久井香菜子
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表
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