――骨盤底筋を鍛えるのにセックスが有効で、セックスレスだと膣圧が低くなり、セックスフルだと高くなるという噂もあるのですが、本当ですか？ 関口「それに関してはデータがないんです。とはいえ、オーガズムを感じると骨盤底筋が収縮するので、トレーニングしているのと同じといえるでしょうね。継続的にセックスをしてオーガズムを感じていれば骨盤底筋の維持にはなるので、結果的に膣圧も高くなるだろうと推定されます。 　ただ、そのような機会がないならトレーニングをすればいいだけなので、『セックスレスだと膣圧が低い』と一概には言いきれないでしょう」 ――骨盤底筋を衰えさせないためにできることはありますか？ 関口「姿勢をよくすること、深い呼吸を意識すること、あとは、骨盤底筋トレーニングですね。息を吐きながら、肛門と膣と尿道を同時に締めて持ち上げるようにします。1日1日5～10回くらいでいいので、毎日続けることが大切です。感覚がつかみにくいようなら、膣に入れるトレーニンググッズで知覚認識を強めると、トレーニングしやすくなると思いますよ」 ――器具を膣に入れるのは衛生面などで問題ないのでしょうか？ 関口「使い方にもよりますが、トレーニングの目的で、綺麗に洗って乾燥したものを短時間挿入するだけなら問題ないことがほとんどです。そもそも、セックスのときに男性器を消毒して入れる人はいないでしょ？ 洗った直後でも、綺麗な器具に比べれば衛生面の劣る男性器を入れても平気なくらい、閉経前の女性の膣は案外強いですよ（笑）。ただ、不衛生な状態で入れたり、器具を長時間入れっぱなしにしたりするのは、雑菌が繁殖したり膣を痛めたりする恐れがあるのでNGです」 ――医師が教える「膣圧」の正しい知識　vol.1―― ＜TEXT／千葉こころ＞ ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】