Lifestyle

「膣がゆるい」は男性の思い込み?膣圧とセックスの関係を医師が解説

 ゆくゆくの日常生活にも支障を及ぼしかねない骨盤底筋のゆるみ。前回、女性医療クリニック・LUNAグループ理事長の関口由紀先生に「膣圧」の正しい知識について伺いましたが、数値の上では問題がなくても、実際の性生活で不安を感じている女性は多いようです。

気になる膣圧 また、出産などによる膣の変化で、夫婦生活に変化が生じる人も少なくない様子。そこで今回は、膣圧とセックスの関係についてお聞きしてみました。

誤った知識で、正常な膣を「ゆるい」と思う男性も


――前回、膣圧の計測と圧力についてお聞きしましたが、スケール3以上(※測定結果として「問題なし」)でもパートナーに「ゆるい」などといわれて気にしている女性は少なくありません。

関口由紀先生(以下、関口)「本来、出口部の圧力がスケール3を出せていれば、男性は射精できるし、女性もオーガズムを感じられるので、性交渉にも問題はないはずなんです。ただ、指を入れてみればわかるのですが、恥骨の向きによっては膣の奥に空間がある構造の人もいます。そのため、『奥が広いから気持ちよくない』『ゆるい』などと思われてしまうようですね」

――そのような思い込みは、一体どこから来るのでしょう?

関口由紀先生

関口由紀先生

関口「それは、アダルトビデオなどの影響から『奥が気持ちいい』と勘違いしている男性が多いから。女性の腟のうち一番抵抗が大きいのは、骨盤底筋群が存在している腟入口部から3cmくらいです。つまりペニスに一番刺激を与える腟の部分は、腟入口部なんです。女性にしても、子宮口の後奥のポルチオ性感で強い快感を得られるのは2~3割ほどで、ほとんどの人は出口部付近のGスポットで気持ちよさを感じているんです。

 つまり、膣圧が正常なのに『ゆるい』などといわれてしまうのは、膣ではなく、性行為自体や誤った知識が問題なことが多いと思います。人間は脳で快感を得る生き物なので、誤った知識での思い込みが満足度を下げている可能性もあるでしょう」

――出産後に膣がゆるくなったと感じている女性も多いです。実際の変化が性生活に影響することもありますか?

妊娠・出産関口「出産は骨盤底筋を傷めるので、出産回数が多いほど傷みが激しくなります。また、加齢でも衰えていくので、高齢になるほど1回の出産で受けるダメージは大きくなります。そのため、出産による骨盤底筋の衰えで膣圧が低くなることはあり得ます。ただ、トレーニングである程度は回復できるし、膣圧の低下が満足度に直結するかどうかは夫婦それぞれだと思います。

 しかし最近は、腟のフラクショナル炭酸ガスレーザー・高周波治療などをすると、腟の状態が改善することが明らかにされており、骨盤底トレーニングをしても、満足度の向上がイマイチの場合は、これらの治療を受けてみてもいいでしょう」

次のページ 
膣圧の高さとセックスの良さは比例しない

1
2




あなたにおすすめ