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幼い子に病名を告知する? 難病の子たちのリアルを撮った女性監督にインタビュー

最大の敵は怖がること

『子どもが教えてくれたこと』より

『子どもが教えてくれたこと』より

――日本では小さな子どもたちに病名を告知するといったことはほとんどありません。 監督:日本の医療界をジャッジするつもりはありません。フランスでも子どもに告知をして説明するようになったのは、最近のことです。でも、なぜ真実を言わないの? 隠すの? と大人たちは考えるべきだと思う。きっと大人は何かが怖いのです。一体、何が怖いのか。最大の敵は怖がることです。自分の身体ですから、子どもたちは何かうまく機能していないと分かります。 隠すことは、事実を言うことよりも状況を辛くしてしまう。子どもたちは事実をちゃんと受け入れるのだと、大人は信頼すべきです。真実を伝えたうえで、笑いもあれば涙もある子どもたちの人生に、ちゃんと寄り添っていくべきだと思います。
『子どもが教えてくれたこと』より

『子どもが教えてくれたこと』より

――最後に、読者にメッセージをお願いします。 監督:この映画は子どもとの関係性とか、親はどうしなければいけないのかというレッスンではありません。すべての大人に、自分が子どもだったころを思い出してほしいのです。おそらく今は忘れてしまっているだろう、シンプルに、自然に生きていたころの自分を、この映画の子どもたちを通じて再発見してほしいという思いでいます。 <文・写真/望月ふみ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 (C) Incognita Films – TF1 Droits Audiovisuels
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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『子どもが教えてくれたこと』は7月14日よりシネスイッチ銀座ほかにて全国公開中
配給:ドマ
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