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夏ドラマ名作ベスト3。山﨑賢人『グッド・ドクター』が医療現場の厳しさを描いて3位

第1位 最後まで胸を締めつけられた『透明なゆりかご』

「透明なゆりかご」NHK公式サイトより

「透明なゆりかご」NHK公式サイトより https://www.nhk.or.jp/drama10/yurikago/

 そして第1位は『透明なゆりかご』(NHK総合)。産婦人科で起こる生命のドラマを綴ったこの作品。さまざまな妊婦たちの生き様とそれを見守るヒロインのアオイ(清原果耶)の心情に毎回、心臓をグッとつかまれるような思いでした。  最終回「7日間の命」では、夫婦が心臓に障害を持った赤ちゃんを出産するという選択をし、生まれてきた子どもの最期を看取るというエピソードが描かれました。自分のした行為を自己満足でしかなかったと後悔する母・灯里(鈴木杏)にアオイは、自分自身の経験と重ね合わせて言葉をかけます。 「相手の気持ちがわからない、って苦しいですよね。でも、絶対わからないんですよ。自分じゃない人の気持ちは。だったら、一生懸命考えるしかなくて。それで、自分が出した答を信じるしかない…」。  ラストはナースとしての一歩を踏み出し始めた彼女が赤ちゃんにかける「おめでとう、よかったね」というセリフで幕を閉じました。独身でもパートナーがいても、子どもがいてもいなくても関係なく、視聴者である私たちの心に深く突き刺さる作品でした。  ちなみに、今クールの平均視聴率ベスト3(※同タイトルでシリーズものとして続く刑事・医療ドラマは除く)は、1位が『義母と娘のブルース』(TBS系)、2位が『グッド・ドクター』(フジテレビ系)、3位は『ハゲタカ』(テレビ朝日系)となっています。  この夏のクールは、全体的に見て「生」と「死」をテーマにしたドラマがとても心に残りました。10月からスタートする新しいドラマたちにも大いに期待を寄せたいと思います。 <文/中村裕一> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
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