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有働由美子アナ、下ネタ全開の民放デビューに感じる危うさ

 10月1日からリニューアルした『news zero』(日テレ系)。元NHKの有働由美子アナウンサー(49)にとって初の民放レギュラーとあって、話題を呼んでいます。注目の初回視聴率は、10.0パーセント。それまでの前4週の平均視聴率9.4パーセントとほぼ変わりなかったようです。  とはいえ、肝心なのは中身。共演者も含め高いテンションが空回りしたり、有働さんもところどころ言葉のチョイスに詰まったりする場面もありましたが、最初から全部うまくはいきませんよね。今後に期待しましょう。

マツコの番組で下ネタ披露のサービス精神

 それよりもちょっと心配になったのが、自分の持ち場以外でも全力投球を怠らない有働さんのサービス精神。初回の『news zero』放送後に生出演した『月曜から夜ふかし』(日テレ系)で、こんなシーンがあったのです。
『月曜から夜ふかし』番組HP

『月曜から夜ふかし』番組HP http://www.ntv.co.jp/yofukashi/

 キャラの濃い素人をイジるこの番組。この日は、奥さんの写真を見て欲情する男性のVTRが放送されました。奥さんの写真をネタにオ〇ニーするのを『嫁ニー』とネーミングしたのを受け、司会の村上信五(36)とマツコ・デラックス(45)のトークも下ネタのオンパレードに。  するとマツコが、有働さんで欲情することを「どうする?『ウドニー』にする?」と振ったのです。  こういうのは適当に流すなり、あえて猫かぶって恥ずかしがるなりしておくのが無難ですよね。でも有働さん、ガッツリ乗っかってしまったのです。自ら「ウドニー」と口にして、こう語っていました。 「もし『ウドニー』をしてくださる方がいるなら、本当にすごいことですよね。私49歳ですよ?」  この発言に対して、ネットでは「さらっとすごいこと言う有働さんすき」とか、「民放に十分染まってる」とか、賞賛するコメントが多く見受けられました。

民放でそれやったら、すぐ消費されて終わる

 確かに面白かったのは面白かったんですが、ただちょっと頑張りすぎじゃないかなと思うんですよね。もちろん、これまでにも『あさイチ』(NHK)でさんざん下ネタトークを披露してきたのはご存知の通り。  でもそれは、最後には予定調和に落ち着く構成と、やんわりストップをかけてくれるイノッチのいるNHKだったから。良識というツッコミ機能があってこその、“有働無双”だったわけです。 ウドウロク ところが、マツコの言う「資本主義で自由主義」の民放でもこのペースでサービスし続けちゃうと、またたく間に消費されてしまいそうな気が……。  周りが喜んでくれるからといって“ぶっちゃけキャラ”を演じ続けると、どんどんハードルが上がってしまう。NHKみたいに、ニコニコと“よしなさいよ”と言ってくれる人はいないので、もっと過激でもっとウケるトークにすがってしまう恐れもある。  そんな中で、最初から「ウドニー」なんて強力なワードを出してきたもんだから、いきなり自分で自分を追い詰めてしまったように見えちゃったんです。

NHK辞めた時の「ジャーナリストになる」はどこへ?

 もっとも、誰もが知る大物アナウンサーの民放デビューという注目度に加え、激しい視聴率戦争で結果を求められるプレッシャーで、なりふり構っていられなかったのかもしれません。  でも、そもそもジャーナリストになりたくてフリーになったはずですから、本来は粛々とニュースを伝えて、サラッと解説や分析をしてくれるだけで十分なのです。働く女性たちの大きな目標だからこそ、無残に消費されていく有働さんを見たくないって声も少なくないはず。  いつもいつも笑わせなくても、別に視聴者は不満に感じるわけではないですしね。 <文/沢渡風太>
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