「盗みで手に入れたお金で買ったものを貰っても嬉しくありませんし、被害者への賠償に充ててほしいと伝えて渡しました。 　後日届いた彼からの手紙には、お詫びと感謝の言葉が綴られていましたが、あれほど好きだったのにさすがにすっかり冷めていました」 　そもそも交際中は彼氏の言動や行動に不審な点はなかったのでしょうか？ 「彼はOA機器のリース会社の営業だとウソをついていましたが、よくよく考えれば、その仕事で月の半分が出張なんてありえないし、北海道出身なのに会話に北海道の話題を口にすることもなかった。今なら怪しいと感じるところばかりなんですけどね（笑）」 　相手がどんな男であれ、そこは惚れた者の弱み。“恋は盲目”とはいいますが、犯罪者はさすがに勘弁してほしいものです。 ―最低の“ヒモ・クズ男”選手権 vol.6― ＜文／トシタカマサ　イラスト／やましたともこ＞