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彼女を“おばさん”と呼ぶモラハラ彼氏「アラサーと付き合う俺に感謝しろ」

 女性はアラサーになると、つい「私ババアだから」「もう、おばさんだから」なんて、自虐的な発言をしてしまうことがあります。
アラサー女性

写真はイメージです

 だけど、それを他人から言われると、イラッとしてしまうのもまた女性。ましてや、一番近くにいる彼氏から「おばさん」呼ばわりされたら……。

名前でなく「おばさん」「ババア」と呼ぶ彼氏

 菅原茉実さん(34歳・仮名)は、5年前から交際している彼氏(38歳)から、ここ1年ほど名前ではなく「おばさん」「ババア」などと呼ばれているそうです。 「30歳を過ぎてから、彼氏が私の服装に口を出してくるようになったんです。膝上丈のスカートをはくと『若作りしてみっともないよ』とか、ノースリーブを着ると『たるんだ肌をさらけ出して恥ずかしくないの?』とか、ネチネチうるさくて。でもアラサーなのは事実だし、はじめは笑って受け流してたんです」 ババア呼ばわりする彼氏 やがて、彼氏の小言は服装だけにとどまらず、菅原さんの行動にまでケチをつけるようになり、エスカレートしていきました。 「女友達とカフェでパンケーキを食べながら女子会をすると伝えると、『女子会じゃなくて、ババアが集まって与太話するだけだろ?』『カフェなんて若い子が行く場所だから、せめて喫茶店でホットケーキを食え』とか言うんです。ひどくないですか(笑)?」

「ハリウッドのおばさんたちに影響されて派手な服着ないでよ」

 そんなある日、彼氏と映画『オーシャンズ8』を観に行った菅原さん。サンドラ・ブロックやケイト・ブランシェットなど、そうそうたるハリウッドの実力派女優たちが出演する大ヒット作で、スクリーンの中の女優たちは皆アラサーからアラフィフ。
 劇中の彼女たちの、おしゃれで美しくて力強いその姿にすっかり魅了されました。彼氏はというと……。 「『ハリウッドのおばさんたちに影響されてあんな派手な服着ないでよ、日本人がマネすると痛いからね』と映画館を出てからクギをさされました。年齢なんて関係なく、好きな服を着て堂々と振る舞う彼女たちが格好いいなと思ったのですが、彼はサンドラ・ブロックのことを“おばさん”の一言で片付けて、なんて嫌な男なんだろうって(笑)」  映画を観て気持ちが強くなった菅原さんは「もう、私のことをおばさん呼ばわりするのはやめて」と彼に伝えました。 「『30も半ばだし、おばさんというのは事実じゃん』と軽く流されました。しかも、『若い女ばかりがちやほやされるこの日本社会で、お前のようなアラサーと付き合ってる俺に感謝しろ』とまで言うんです」

モラハラ彼氏と別れ「おばさんだから」の呪いが解けた

 はじめはギャグだと受け流していた「おばさん」「ババア」というワード。毎日のように言われることで、それは呪いの言葉に変わっていきました。 「そもそも彼だって38歳という立派なおじさんなのに、私ばかりおばさん呼ばわりされるのが納得いかないし、気持ちが冷めちゃって、結局別れを告げました。彼は『もうおばさんって言わないから!』と謝ってきましたが、いまさら遅いです」
「おばさん」の呪いから解き放たれた菅原さんは、再びミニスカートを履くようになったとか。 「自分の好きな服を着たり、カフェでパンケーキを食べたり、好きなことを好きなようにする人生は楽しいなって。アラサーというだけで、自虐的になる必要はないし、これからは『オーシャンズ8』の女性たちのように堂々と生きていこうと思います」  モラハラ彼氏の「呪い」から解き放たれ、本来なら当たり前にある女性としての自由を取り戻したのでした。 ―最低の“ヒモ・クズ男”選手権 vol.5― <文/満知缶子 イラスト/やましたともこ>
満知缶子
ミーハーなライター。主に芸能ネタ、ときどき恋愛エピソードも。
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