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超バズレシピ「じゃがアリゴ」発明の秘密を聞く「マックナゲット激似のレシピもできました」

 いま、いちばん勢いがある料理研究家といえば、この人ではないでしょうか。  2017年頃からTwitterで次々と簡単レシピを発表し、あっという間に料理界の王子になったリュウジさん(1986年生まれ)です。
リュウジさん

リュウジさん

 現在、ツイッターアカウント「リュウジ@料理のおにいさん」はなんとフォロワー57万超(2019年3月時点)。書籍『やみつきバズレシピ』が2018年料理本大賞に選ばれたり、最新刊『バズレシピ 太らないおかず』(2019年1月刊)も2ケ月で6刷4万5000部を突破しています。  この1月末にツイートした、スナック菓子「じゃがりこ」に「さけるチーズ」とお湯を入れて混ぜるという「じゃがアリゴ」は、とんでもないブームになりました。レシピを紹介したツイートは、16万を超えるリツイート、52万のいいね!がつきました。「作ってみた」動画も次々と発表され、テレビでも取り上げられて、一部地域ではじゃがりこが品切れになったとか。
じゃがアリゴ

じゃがアリゴ(リュウジさんtwitterより)

作り方:「じゃがりこ」(カルビー)1個に、塩と「さけるチーズ」(雪印メグミルク)1本を裂いて入れる。熱湯150ccを入れ、フタして数分待ち、混ぜるだけ。  王道料理から、キワモノまで、「カンタンで誰でもできる」レシピを量産するリュウジさんとは、一体、どんな人なのか? インタビューを、何回かに分けてご紹介しましょう。  1回目である今回は、「じゃがアリゴ」誕生の秘密を聞きました。そこには、ただの思いつきではない料理思想があったのでした。

52万いいね!の「じゃがアリゴ」を思いついたわけ

――お菓子にお湯を入れるってすごく勇気がいると思うんですが、どこから思いついたんですか? リュウジ:もともとは、「アリゴ」というフランスの伝統料理がTwitterで流行ってたんです。これはマッシュポテトとチーズを混ぜたもので、ビヨーンと伸びるエンターテイメント性もある。これを、もう少し簡単に家で楽しめるようにならないかと思ったのが始まりです。  最初は、レンジでじゃがいもをふかしてモッツァレラチーズを入れて混ぜ合わせるレシピを開発してTwitterに載せたんですけど、それだと料理初心者にはちょっとハードルが高いのかなと思って。
アリゴ

フランスの郷土料理、本家アリゴ

――確かに、じゃがいもの皮をむくだけでも面倒です。 リュウジ:するとTwitterのコメントに「これ、『じゃがりこ』でもできないですかね」というのがあったんですね。じゃがりこでマッシュポテトが作れるのは知ってたので、なるほど、できるだろうなと思いました。  でもモッツァレラチーズって1個300~400円するんですね。そんな高級品とじゃがりこを掛け合わせてしまうのはもったいない、代わりはないかな…と思って「さけるチーズ」を見つけたんです。原材料はモッツァレラなので、伸びるんじゃないかと思って。 ――大成功でしたね。 リュウジ:材料が少なければ少ないほど、シンプルならシンプルなほど、みんなが作ってくれる確率は高くなるでしょう? お湯を入れて混ぜ合わせるだけでも立派な料理です。料理をしない人に、まず入り口として、料理の楽しさを知ってもらいたかった。それを伝えられたことは、自分としては大きな功績なのかな。
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「とうもりこ」のポタージュも!
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