――好きな日本映画を教えてください。
フランツ「『子連れ狼』かな。コンセプトも演技も素晴らしい。クエンティン・タランティーノ監督たちも影響を受けたと言っているよね。それから僕は、日本というとデザインやファッション、浮世絵といった絵画や陶芸などのアート全般に影響を受けているよ。今回の来日では特に照明がキレイだと感じた。お店に入っても、照明の使い方がとても美しいね」

――ありがとうございます。最後に、フランツさんは、観客が本作のどこに惹かれていると感じていますか?
フランツ「悲しくも孤独な職場なのだけれど、その日常のなかに、ちょっと詩的な部分がある。そうした相反する部分を組み合わせているところに、多くの人が惹かれるんじゃないかと思う。午前4時にフォークリフトを操作して1000キロのビールを運ぶ。その動作のなかにも、優しさや親密さを感じ取ることができる。
言葉ではなく、視線だったり、誰かにコーヒーを作ってあげたりといった些細なところで、それぞれの感情を表現しているところに惹かれ、共鳴してくれているのではないかと思うよ」
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どこかハリウッドスターのホアキン・フェニックスにも似た空気を放っているフランツさん。その独特のオーラは、日本でも多くのファンを獲得しそうです。取材時は、別の話題に移ったあとも「僕はシャイじゃないよ」と否定していました(笑)。
<文・写真/望月ふみ>
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望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。
@mochi_fumi