人妻に恋する奥手男子の物語。『希望の灯り』主演男優に聞く
日本のアート全般に影響を受けている
――ありがとうございます。最後に、フランツさんは、観客が本作のどこに惹かれていると感じていますか?
フランツ「悲しくも孤独な職場なのだけれど、その日常のなかに、ちょっと詩的な部分がある。そうした相反する部分を組み合わせているところに、多くの人が惹かれるんじゃないかと思う。午前4時にフォークリフトを操作して1000キロのビールを運ぶ。その動作のなかにも、優しさや親密さを感じ取ることができる。言葉ではなく、視線だったり、誰かにコーヒーを作ってあげたりといった些細なところで、それぞれの感情を表現しているところに惹かれ、共鳴してくれているのではないかと思うよ」
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どこかハリウッドスターのホアキン・フェニックスにも似た空気を放っているフランツさん。その独特のオーラは、日本でも多くのファンを獲得しそうです。取材時は、別の話題に移ったあとも「僕はシャイじゃないよ」と否定していました(笑)。
<文・写真/望月ふみ>
(C) 2018 Sommerhaus Filmproduktion GmbH望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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『希望の灯り』はBunkamuraル・シネマほかにて公開中 配給:彩プロ オフィシャルサイト


