そして翌日。なんとか回復した義妹と観光した後、友人を集めレストランを貸し切ってくれたという結婚パーティーへ。

「そのパーティーがまぁ、ただの若者たちの乱痴気騒ぎという感じで。私は英語が話せないので彼らとコミュニケーションが取れないし、“結婚パーティー”というわりにはお祝い的な催しは何もないし、正直まったく楽しくない。
唯一のもてなしとして『Happy Wedding』と書かれたケーキが用意されていたのですが、よくアメリカのスーパーで売っているゴテゴテの甘すぎるやつで、見ただけで『うぇ~』と。なのに義妹が『千尋ちゃん主役なんだからたくさん食べて!』と口にどんどん押し込んできて……。おかげで
気分が悪くなり、夜中にはお腹を下してしまいました」
しかも、なぜかその日も義妹は夫婦のホテルに宿泊。
「夫が『アパートに帰れよ』と言ってくれたのですが、『寂しいし、千尋ちゃんの体調が心配だから』と言われ無理に帰すこともできず……。さすがにエキストラベッドで寝てましたが、義妹がいることでトイレへの往復なども気を使い、余計しんどくなりました」
翌日も体調不良が続き、せっかくの
夫婦2人の観光は断念。旦那さんが散歩ついでに買ってきてくれた総菜をホテルの部屋で食べるわびしい一日に。
「もちろん義妹とのディナーもキャンセルしたのですが、夕方いきなりホテルに来て。『せっかく有名なレストランの予約を取ったんだし、お兄ちゃんだけでも行こう。千尋ちゃんにはおにぎり作ってきたから。ね!?』と……。行くなというのも大人げないので、
部屋で一人、塩辛いおにぎりをモソモソ食べました」

そしてなぜか、その日も義妹はホテルに宿泊!
「『エキストラベッド残してくれてるし、最後の夜だから』とかわけわからんこと言って、
結局、新婚夫婦の部屋に3連泊ですよ。これ、妹だったらフツーなんですかね? ゆっくり休みたいのに夫のベッドに張り付いてずっとおしゃべりしてるし、イライラが止まりませんでした」
翌日、やっと義妹から解放されNYへと発った藤原さん。でも、
胃腸の不調が続き思うように旅を満喫できなかったとか。
「帰国後、義妹から『楽しかったね。また来てね!』というメールが来てマジな怒りが……。
他人に振り回されると本当に後悔するので、新婚旅行は絶対に2人きりで過ごすべきですよ!」
これから新婚旅行の予定がある方は、ぜひ参考に……。
―“劇的”な結婚エピソード ―
<文/鈴木うみこ イラスト/ワタナベチヒロ>