一体誰と飲みにいくのか。自分がいるとはいえ怪しすぎる！ そう思い彼のDMを見て状況を把握しようとしたところ、とんでもない事実が見つかったのです。 「彼が会おうとしていた人は、カップル交換を楽しむ人たちだったんです。つまり飲み会っていうのも、飲みながら気分が乗ってきたら一緒にホテルへ行こう的なノリであることがわかり、私は正直ドン引きしました」 　彼女としてはただ関係をネットの中でだけ公にしたかっただけ。しかし彼はソレだけでは飽き足らず、あたらしい性の遊びに高い関心を示すようになったようです。それ以来彼女は自分が彼にとっていい惹きつけ材料になっているように思え、恋心が萎えていったといいます。 「結局彼の振る舞いにドン引きし、私は別れることにしました。別れ話をした後、裏垢はどうするかという話しになった時、彼は『お願いだから別れたことは隠しておいて』と頑なに頼んできました。別れていない方が女性とのコミュニケーションもスムーズに取れるからという理由らしいけど、『あ、私って本当にただの女好きと一緒にいたんだな』って痛感しました」 　ちなみに彼は現在も裏垢を絶賛運用中。シングルになって今度は裏垢女子たちとのワンチャンを狙っているとか。不倫は長引くと良いことがないと聞きますが、こういった終わり方もあるんですね。 ―シリーズ「私が彼に冷めた瞬間／彼が私に冷めた瞬間」― ＜文／しおえり真生　イラスト／やましたともこ＞