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「有権者ですけど…」某党の演説でビラを渡す手を引っ込められたハーフの友人…元TBSアナが感じた参院選の“ツッコミどころ”

 2010年にTBSに入社し、『朝ズバッ!』『報道特集』などを担当したのち、2016年に退社したアンヌ遙香さん(39歳・以前は小林悠として活動)。 アンヌ遙香 TBS退社から8年経った今年、紆余曲折を経て20年生活した東京を後にして活動拠点を故郷北海道に戻したアンヌさん。アラフォーにして再スタートを切った「出戻り先」でのシングルライフの様子や心境をつづる連載です。 【過去記事】⇒連載「アンヌ遙香の北海道シングルライフ」を読む  第45回となる今回は、アンヌさんが参院選を振り返ります(以下、アンヌさんの寄稿です)。

参院選で争点となった「外国人政策」

 今さらかもしれませんが、2025年7月20日投開票の参議院選について。125の議席をめぐる戦いが終わり、各党の獲得議席が出そろいました。  結果はというと、自民・公明両党は過半数の議席を維持できず、衆議院に続き参議院でも「少数与党」となりました。  私が生活する北海道では3議席をめぐり選挙戦が繰り広げられ、早々に自民党の現職(選挙時は「元北海道知事」と紹介されていた)が当選確実となり、2議席目は立憲民主の現職が早めに当確を出し、そして3議席目がいつになっても決まらない接戦となりました。  自民、国民民主、参政が三つ巴となる、本当に誰も予想ができない展開になりましたが、最終的に北海道の場合は自民が3議席目におさまり、いわゆる第三極が議席を取ることはありませんでした。  もうこれは何度も各所で論じられていることなので、この場では深入りを避けておきますが、今回の選挙戦の争点に浮かび上がってきたのがいわゆる「外国人政策」なるものでしたね。

外国人である父からかけられた言葉

アンヌ遙香 今回私は地元北海道のテレビ局HBCの開票速報にコメンテーターとして呼んでいただく機会に恵まれ、TBSアナウンサー時代以来、久しぶりに選挙特番に関わらせていただき、個人的には非常に熱意を持って番組に臨ませていただきました。  今回、私が番組出演するにあたり、年老いた父もチャンネルをずっと選挙特番に合わせ、私の発言を見守ってくれていたわけですが、私の父はアイルランド系アメリカ人。つまり私は半分アメリカ人。ただ国籍は完全に日本ですので、私自身、間違いなく日本人であり、選挙権を持っております。ただ、父は選挙権がありません。  開票速報を終えて帰宅した翌朝、そんな父からかけられた言葉が印象的でした。 「今回の選挙で受かった自民党の議員さんも、外国人がうんぬんと発言をしていたが、あれは何なのだ」と私に聞いてきたのです。  どう説明したかは皆様の想像にお任せしますが、私と同じように、いや、むしろ私以上に日本や北海道を愛し、何十年も北海道の大学で教鞭をとり、何千人もの学生を世に送り出し、教授退官後は地元の高校で、完全にボランティアで英会話を教え、大量の税金を日本に収めているうちの父親に対し、一部で「日本人ファースト」なる言説があるのだということ、しっかり説明させていただきましたよ。ありがとうございます。  このときの気持ち……まぁ野暮だから言わないですよ。
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そのダブルスタンダードはいったい何?
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