フリー転身から10年、田中みな実が“テレビドラマに欠かせない存在”となった理由。転機となった作品は
木村文乃とSnow Manラウール共演ドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ系、毎週木曜よる10時から放送)に出演する田中みな実が、どうしてこんなに頼もしいのか!
テレビ局の敏腕デスクというパワフルな役柄も味方している。同じ「木10」枠で放送された『あなたがしてくれなくても』(2023年)での副編集長役以来、田中は“悟りキャラ”をはまり役にしている。
局アナから俳優へ、悟りの演技で躍進する田中みな実について、コラムニスト・加賀谷健が解説する。
夕方の放送に向けて、局員たちがせっせと意見をだしあっている。カメラが報道局フロアを俯瞰で写す。メインのネタはどれにするのか。部下たちのネタ出しを秒でさばいていく腕がいる。
報道番組のデスク・町田百々子(田中みな実)だ。なんだよなんだよ、もっといいネタはないのか。百々子は部下たちの周りを巡回しながら、びしびし的確に突っ込みを入れる。
これは木村文乃主演ドラマ『愛の、がっこう。』第1話、木村演じる主人公の高校教師・小川愛実の親友役でもある田中みな実の初登場場面。
田中みな実が場面のトーンを完全に掌握する。役柄自体がチャキチャキしているが、田中もまたすごい的確な動き。フロア全体が画面におさまるワンショット目から、田中みな実的な演技の空気感が画面をコントロールしている。
あれ、田中みな実っていつからこんなに優れた演技者になったのか? 『愛の、がっこう。』初登場場面を見て、2009年にTBSにアナウンサーとして入社した頃の、いわゆるぶりっ子キャラのイメージなんて嘘みたい。
2014年にフリーに転向。好感度をぐんぐん上げていった。『絶対正義』(東海テレビ、フジテレビ、2019年)で俳優デビューを果たすのだが、ごく初期の出演作『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日、AbemaTV、2020年)で演じた眼帯の秘書役は、まだキャラクターの感情とアクションがチグハグでうまく噛み合っていなかった。
それが初主演映画『ずっと独身でいるつもり?』(2021年)での作家役で表現に深みがでた。今ではテレビドラマには欠かせない存在だ。
2024年放送の松岡茉優主演ドラマ『ギークス~警察署の変人たち~』(フジテレビ系、以下、『ギークス』)では産業医役を演じた。主人公たちが常連の居酒屋があるのだが、店名が「良好気分」と書いて「II Ki Bun」と読ませる。
第1話で田中が店の外で笑う場面を見て、あぁ、田中みな実は、まさに“良好気分”の俳優人生なんだなと思ったりもした。
田中みな実的な演技の空気感
局アナから“良好気分”の俳優人生へ
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小説『愛の、がっこう。(上)』 フジテレビ系木曜よる10時放送ドラマ「愛の、がっこう。」 フジテレビ系連ドラ初主演の木村文乃がラウール(Snow Man)と共演し話題沸騰!! 高校教師とホスト――出会うはずのない不器用な2人が織りなす 禁断の純愛物語が小説でも楽しめる!!
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