「電気代がなぜか高くなってしまう家」の問題点。太陽光発電の“意外な落とし穴”を住宅のプロが警告
天気の急変で雷雨が発生し、一時的に停電するというニュースが各地で相次ぎました。太陽光発電と蓄電池があれば災害時にも心強いですが、売電価格は下がっていて、「設置しても元が取れるのかな」と躊躇している方もいるのではなでしょうか。YouTubeでプロならではの視点で住宅の情報を発信する平松建築の平松明展さんは、「きちんと計算して導入すれば多くの家で元は取れます」と教えてくれました。
そもそも太陽光発電を導入するかどうかは、初期費用の回収期間と長期的な経済的メリットから、投資対効果を考えて検討すべきだそうです。
「売電価格は下がっていますが、それでも多少は収入を増やせますし、電力会社から電気を買わなくなる分、支出を減らすことができます。建物の屋根が小さくなることが多い東京だと難しいかもしれませんが、そのほかの地域なら10kWの太陽光発電を設置できれば少なく見積もっても年間20万円程度は発電できます。
仮に太陽光パネルの設置費用が200万円だとしても、10年で元が取れますし、太陽光パネルは30~40年と持ちます。光熱費が今後、上がり続ける可能性が高いことを考えると、メンテナンス費用などはかかりますが、それでも太陽光発電を導入したほうが基本的にお得です」
特に太陽光発電導入の経済効果が高い家もあるとも。
「日中の在宅が多い、夫婦が共働きではない、二世帯住宅といった場合は、日中に購入する電気を減らせる分、得する可能性が高いといえます。あと、高性能な蓄電池がある家も日中発電した電気を夜間に使えてお得ですが、初期費用の回収は遅くなるので注意してください」
ですがインターネットなどを見ると、「太陽光発電を導入したのに電気代が減ってない」「むしろ電気代が増えている」という声も……。
「確かにそういった声を見かけることはありますが、おそらく太陽光発電を誤解していると思います。まず太陽光発電を導入して電気代が減るかどうかは、設置した容量によりますし、家族の人数や住宅の省エネルギー性能などによっても変わってきます。
太陽光発電をつけたとしても、エネルギー消費が大きい家は電気代をゼロ円にはできませんが、省エネな家で適切な量の太陽光発電を選択すれば、電気代をゼロ円にすることは可能です」
太陽光発電は導入したほうがお得!
太陽光発電=電気代がゼロ円になるのは勘違い?
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