「ゼロカロリー」が逆に太る原因に? 最新研究でわかった、人工甘味料が“腸”に与える意外な影響
コンビニやスーパーで飲み物やおやつを買うとき、「カロリー0」や「糖質ゼロ」の商品を目にしませんか? ダイエットしたいけど甘いものは食べたい……そんな時の味方ですよね。
自慢ではないですが、筆者は昔「これなら太らないし最高!」と思って、ほぼ毎日ゼロカロリー飲料を飲んでいた時期がありました。ドリンクの他に、ゼリーなどもありますよね。
でも実は、最近の「腸活」の視点や、世界的な健康の指針では、カロリー0(人工甘味料)に対する考え方が少しずつ変わってきているんです。今回は、「人工甘味料は腸に良いの? 悪いの?」をテーマに、賢い付き合い方を解説します。
最新の研究結果を基にお伝えするので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね!
2023年の5月、WHO(世界保健機関)が人工甘味料(非糖質甘味料)に関する新しいガイドラインを発表し、ニュースでも大きく取り上げられました。(※1)これを見て「人工甘味料は体に悪いから禁止されたの?!」と不安になった方もいるかもしれません。
でも結論から言うと、WHOは「発がん性があるから絶対に食べるな!」と極端な禁止をしたわけではありません!
この勧告の本当の意味は、「体重管理や生活習慣病を減らす目的で、人工甘味料を使うのはやめましょう」というものだったのです。
「え、カロリーゼロなのになんで?」と思いますよね。その理由は、大きく分けて以下の2つです。
①長期的な体重減少のメリットは、はっきりとは確認されていない
短期の試験では砂糖やカロリーの摂取が減り、体重やBMIがわずかに下がるという報告もあります。ただ、6か月以上の長期でみると、体脂肪を減らすような明らかなメリットははっきり確認されていません。
②病気のリスクを高める可能性
長く使い続けることで、2型糖尿病や心血管疾患といった生活習慣病との『関連』が報告されました。ただしこれは主に長期の観察研究で示されたもので、人工甘味料そのものが原因だと証明されたわけではありません(もともと体重が気になる人ほど摂取しやすい、といった逆向きの関係も指摘されています)
つまり、ゼロカロリーだからといって安心しきっていると、長期的には必ずしも痩せるとは限らず、健康面での注意も必要かもしれない、ということですね……!

では、カロリーがないはずの人工甘味料が、なぜ体に影響を与えるのか。その秘密は、まさに「腸内環境」にあります!
多くの人工甘味料は、人間の体では消化・吸収されない構造になっています。そのため、カロリーとして体に蓄積されないのですが……実は、消化されないままダイレクトに「腸」まで届いてしまうのです。つまり、私たちの腸内に住んでいる細菌たちと、直接接触することになります。
2026年に『Trends in Microbiology』という学術誌で発表された最新のレビュー論文では、これが「ディスバイオシス(腸内細菌のバランスやコミュニティが崩れること)」を引き起こすきっかけになる可能性が指摘されています。(※2)
たとえば、代表的な人工甘味料であるサッカリンに関する研究では、以下のような腸内環境への影響が報告されています(サッカリンの研究の多くはマウスなどの動物実験や、日常の摂取量を上回る高用量での研究となっています。ヒトを対象にした研究では、影響は個人差が大きいこともわかっています)。
●特定の細菌が過剰に増加し、逆に良い働きをする乳酸菌(ラクトバチルス・ロイテリ菌)が減少してしまう
●腸内細菌のはたらきが変化し、エネルギーの吸収や糖の代謝に影響する可能性が指摘されている
さらに気をつけたいのがその先です。このような腸内環境の乱れが引き金となり、血糖値のコントロールがうまくできなくなる状態を引き起こす可能性があります。血糖値が急激に上がりやすくなると、血管が傷つくだけでなく、余分な糖が脂肪として蓄積されることに……。
「カロリーゼロだから痩せる!」と信じていたはずが、知らず知らずのうちに腸内環境を荒らし、逆に太りやすい体質を作っているかもしれないなんて、ちょっとショックですよね(筆者的には、ちょっとどころじゃないですが……)。
話題になった「WHOの勧告」の本当の意味
論文が示唆する「人工甘味料と腸内環境」の関係

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