昼休みにクラブで酔狂!? 新しいランチスタイル『ヒルダンス』【後編】

「音楽を楽しみながら、交流を図れる昼休みを過ごせるように」と、昼間限定でオープンしているクラブがあるとのこと。その名も、『ヒルダンス』。美味しいごはんを味わいながら音楽を楽しめるクラブとはいったいどんなものなのか? さっそくお邪魔してみることにしました。 ⇒【前編】はコチラ

クラブ経験者にも新しい感覚

 ほどよくお腹も満たされたところで、いざ! ダンスホールへ。  音にこだわったサウンドシステムを備えるクラブだけあって、大音量でも耳に心地よく、不快感のない音質。お昼間という時間帯からか爽快なイメージの選曲で、踊る人の顔からも自然と笑みがこぼれています。

この日のDJ・Kentaro Takizawaさん

 会場にいるお客さんの男女比はほぼ同数。20代~40代と年齢の幅も広く、「クラブ自体がはじめて」という人もチラホラ。 “昼間”という開催時間がクラブへの敷居を下げ、今まで「興味はあっても足を踏み入れにくかった」という人が訪れやすかったり、「純粋に音楽を楽しみたい」という人にとって、BGMになりがちな夜とは違う雰囲気がマッチしていたりと、昼ならではの楽しみかたがある様子。  自身もDJをしているというSAZANAMIさん(30代/男性)は、「夜とは違うDJの顔を見られて新鮮。アルコールを飲んでいなくても、心から楽しめる雰囲気」だといいます。また、サカキさん(30代/男性)は「昼からクラブにいるという背徳感がまたいい。どんな煌びやかなネオンでも、太陽の光に勝るものはないですね」と、窓から差し込む光に「夏を先取りした空気を感じる」とご満悦でした。

ひとり参加で初対面同士の れいさん・まゆさん・まいさん (左から)

 それぞれひとりで参加し、この場で知り合ったという女性3名は、まるではじめから3人で来ていたかのようにすっかり意気投合。れいさん(20代)とまゆさん(20代)はクラブ初体験。それぞれチケットを入手できるスマホアプリで『ヒルダンス』を知り参加したそう。クラブ経験のあるまいさん(30代)も「夜とは違って音楽を主体に楽しめる」と、ノンアルコールカクテルを手に新鮮な雰囲気を楽しんでいました。

音楽を通して自然な交流も

 スーツ姿で参加していたコウタロウさん(20代/男性)は営業の外回り中とのこと。「昼休みとはいえ仕事中だからお酒は飲めないけれど、午後の仕事へのテンションが上がりますね」とノリノリ。たまにクラブへ行くという20代の女性2人組は、「夜とは選曲も違うし、音もよく聴こえて爽やかな雰囲気。今までにない感覚」と、新しいクラブの楽しみかたを見つけたようでした。

クラブカルチャーに触れる新しいスタイル

 明るい日差しの下で、音楽をメインに交流が図れる『ヒルダンス』。陽気な雰囲気に自然と会話が生まれて、クラブがはじめての人も、仕事中に参加した人も、それぞれの楽しみかたで過ごせたようです。  共同代表であるフジモトさんとアボさんは『ヒルダンス』の開催について、「ルーティン化しやすい昼休みの過ごしかたに、新しいスタイルを提案できたら」との思いからこの企画を思いついたのだとか。

共同責任者のフジモトさん(左)とアボさん(右)

 DJでもあるアボさんは「最近はクラブに来る人たちもフェスに参加するような感覚の人が増えているので、『あそこに行けばおもしろいヤツがいる』というクラブが持っている本来の力をアウトプットできる場を作りたかったんです。DJの選曲能力を発揮できる場は夜しかないのか? との思いもあって、パーティが行われていない時間に着目しました。各界がゆるくつながっている“クラブカルチャー”という文化を多くの人に触れてもらえたら嬉しいですね」と語ります。  過去の参加者の中には、「13時から会議」というサラリーマンや妊娠中の女性もいたとのこと。完全禁煙で、アルコールを飲んでいる人も少ない時間帯だからこそあらゆるライフスタイルの人が集まり、音楽と新しい出会いを楽しむことができるようです。  今後の開催について「7月より渋谷の新プレイスで再始動の予定です。詳しくはヒルダンスオフィシャルサイトで随時お知らせいたします!」と、今後の意気込みを語るアボさん。  今までとは違う昼休みの過ごしかたをしたいアナタは、要チェックです。 <TEXT,PHOTO/千葉こころ> ●ヒルダンス専用サイト http://lunch-dance.com/ ●取材協力/渋谷OTO
千葉こころ
ビールと映画とMr.Childrenをこよなく愛し、何事も楽しむことをモットーに徒然滑走中。恋愛や不倫に関する取材ではいつしか真剣相談になっていることも多い、人生経験だけは豊富なアラフォーフリーライター。
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