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激ぽちゃ女子のための合コンに参加。100キロ超えでもちゃんとモテます

“マシュマロ女子”という言葉が誕生したり、ぽちゃ系専門ファッション誌の創刊、ぽっちゃり系アイドル”ぽちゃドル”の台頭など、今やひとつの新しい女性のジャンルとして確立し始めている「ぽっちゃり女子」。  かく言う筆者もぽっちゃり女子である。身長155cm未満にして体重3桁手前なので、世間的な意味でのぽっちゃりを超えた「激ぽっちゃり女子」と言っても過言ではない。

体重3ケタ女子たちがいっぱい

 そんな私が出会いを求めようにも、巷で話題の大規模なぽっちゃり系合コンでは、ぽっちゃりの定義の幅が広すぎるせいか手応えがまるでなかった。これはもう少しターゲットを絞るべきなのでは? と考え、たどり着いたのが「Saturday fat fever(サタデーファットフィーバー)」というイベントであった。 激ぽちゃ女子『ぽっちゃりからスーパーサイズまでが集う飲み会』と銘打たれており、3桁オーバー女性のソムリエを自負する結城良さんと、ゴージャスな激ぽちゃレディ・桜井るみさんが主催している。筆者は彼女たちに許可を取り、いち参加者として潜入取材を試みることになった。  赤羽のとあるバーで「Saturday fat fever」は開催されている。参加者は50人ほどで、男女比率は半々といったところ。テーブルやソファーが点在しており、男女数名のグループでそれを囲んでいる。  女性たちは、筆者と同じような体型…いや身長を加味すればもう少し大きめだろうか。年齢層は20代から30代後半といったところ。男性たちの年齢層も似たような感じで、ごく普通の優しそうなルックスの方から、シュっとしたイケメン系までタイプが幅広い。  DJブースの前でぽっちゃりボディを揺らして踊る女性たちの姿もあり、合コンというよりはクラブに近いムードで、変に構えることなくその場の空気に入り込むことができた。 激ぽちゃ女子2

細身の男性もイケメンも

 最初に座ったソファー席では、3名の女性と4名の男性がおしゃべりに興じていた。筆者の隣には、坊主頭の細身の青年が座っていた。職業は美容師という彼に「ぽっちゃりが好きなの?」という質問したところ「ぽっちゃりも、好きです」という答えが返ってきた。  なるほど単純に太っている女性が好きというよりは、ストライクゾーンが広いタイプなのかもしれない。翌日の朝から仕事らしい彼は、あまりお酒は進んでいなかったものの終始にこやかに私の話に付き合ってくれた。  次に私の隣に座ったのは、少し小柄でノリのいい青年だった。「ぽっちゃり女性が大好きなんです!」と笑う彼はこのイベントには何度も来ているらしい。できるだけ横も縦も大きな体の女性がいいと言っていた。抱きしめられた時の感触が良いとのこと。どうやら筆者は物足りないサイズだった模様。そんなに長く話すことなく去っていった。  ビジュアル系バンドのボーカルのようなイケメンに話しかけられた。持参していた取材用のカメラが気になったようだ。絶対に普通にモテるであろうルックスの彼に、なぜこのイベントに来たのかを聞いたところ「そんなこと聞かなくても別にいいじゃん」と流されてしまった。  ふと我に返る。確かに、この場所にいるということは、彼らは私たちのような激ぽちゃの女性が好きなのだ。それ以外はないのだ。先ほどの質問は愚問だったに違いない。私は気を取り直し、そこからは純粋な会話を様々な男性と楽しませてもらった。 「ぽっちゃり女子」のブームにより、太っていることをコンプレックスに感じる必要はないという風潮はたしかに生まれ始めた。でも、今もぽっちゃり女子たちは男性たちから「デブ」「豚」など心ない言葉を投げかけられることが多いのも現実である。  そんな中で体重が3桁を超える「激ぽちゃ女子」はどこか肩身が狭い。それでも「Saturday fat fever」のように、それを受け入れ愛してくれる場所は確かにあることも忘れてはならない。

3月、8月にも開催予定とか

激ぽちゃ女子3 最後に、主催の桜井るみさんと結城良さんに話を聞いてみた。 「Saturday fat feverは太った体にコンプレックスを抱いている女の子が主役になれるイベントです。ふだん縮こまってしまっているような女の子にぜひここに来て楽しんでいって欲しい。そこから男女の恋愛に発展してくれたらさらに嬉しい。僕たちも心からそう願っています。次回は3月、8月に開催予定なので、ぜひ遊びに来てください」(桜井るみさん) 「Saturday fat feverという枠の中では、ぽちゃ女子もぽちゃ好き男子も、最高に楽しくて自由な空間と、明日の活力を得られるような感覚を味わってもらいたい。また、不定期開催という点を上手く使って次の開催までに女子力&男子力を上げてもらいたいですね。激ぽちゃ女子はもっと激ぽちゃになって(※結城さんにとっては、太る=可愛いだそう)ボクと遊びましょう!」(結城良さん)  この日は参加者に誕生日の方がいたためケーキが振る舞われ、シャンパンも開けられた。沸き上がる店内とミラーボールの下で、「激ぽちゃ女子」たちはみんな笑顔だった。「Saturday fat fever」は二次会まで続き、朝までカラオケで盛り上がったそうだ。 <TEXT/もちづき千代子>
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