Beauty

太るとシワが増える!? 肌老化とメタボの怖~い関係とは

 夏の間に浴びた大量の紫外線や、この時期ならではの大気の乾燥のせいで、肌はボロボロ……。鏡を見て悲しくなる季節がやってきました。肌にとってはただでさえ厳しい季節に、やや衝撃的な調査結果を紹介します。

肌トラブルの中で「シワ」が一番イヤ!

メタボ

食欲の秋……でも油断すべきなのはお腹だけではありません

 株式会社再春館製薬所が、25~59歳の女性800名に実施した「美容に関する意識調査」によると、「今後避けたい、もしくは現在より深刻化するのを最も避けたいお肌の悩み」のうち、「シワ」(30.6%)と回答した女性が最も多かったことがわかりました。2位以降は「シミ」(27.0%)、「たるみ」(18.5%)と続きます。  さらに「お肌の老化と関連性の高いイメージのあるもの」について聞いたところ、上位から「紫外線」(81.9%)、「睡眠不足」(47.1%)、「ストレス」(37.5%)という結果に。一方で、最下位は「飲酒」「メタボリック症候群」が各3.1%となりました。  確かに、日にこんがりと焼けてしまったり、睡眠時間が十分に確保できなかったり、仕事やプライベートでストレスを抱えていたりすると、肌がボロボロになってしまいます。肌はとても正直なんですよね……。  最下位となっている飲酒やメタボは、言われてみれば、肌の老化とは直接的な関係がなさそうに感じられます。ですが、ちょっと待って!

あるタンパク質が皮膚老化とメタボを促進

 再春館製薬所と熊本大学が共同で行った研究によると、シワとメタボには「共通の原因」があることが明らかになりました。その正体はタンパク質の一種「アンジオポエチン様因子2(Angptl2)」。なんだか難しい名前でとっつきにくいので、頭文字を取って「タンパク質A」と表記します。  このタンパク質Aは、今から約4年前の2009年に、熊本大大学院の尾池雄一教授らによって発見されました。当時から、タンパク質Aは脂肪組織から分泌され、脂肪細胞の慢性炎症の状態を作り出し、メタボを引き起こす働きを持っていることがわかっていました。  その後、同社との共同研究によって、メタボの原因となるタンパク質Aが過剰に働いてしまうと、シワの形成や皮膚老化までも促進されてしまうことが判明したのです。一見関係のなさそうな、シワとメタボが思わぬところで関連していたとは……!

食に貪欲な人が一番危ない!

 では、このタンパク質Aが過剰に働いたり、増加したりするのを防ぐには、どのような対策をすればよいのでしょうか。再春館製薬所の研究開発部に話を聞いてみました。 「ヒトの皮膚においては“加齢や紫外線”によって、タンパク質Aが増加します。また、皮膚細胞を利用した試験では、“低酸素・低栄養”状態(外的ストレス)で、タンパク質Aが増加することがわかっています」  紫外線のダメージを受けないようにしたり、過剰なストレスがかかり続けないよう、リラックスした状態を生活に取り入れたりするのはもちろん、食事をまったく摂らないなどの、過度なダイエットは避けることが、タンパク質Aの増加抑制に効くようです。要は身体にかかる、さまざまなストレスを避けるべし、ということですね。  そもそも、タンパク質Aの量が多い人というのは(1)糖尿病患者、(2)動脈硬化などの血管疾患患者、(3)メタボ患者などだとか。タンパク質Aには、インシュリンの抵抗性を上げたり、血管の炎症を促したり、内臓脂肪組織に多く存在して脂肪組織の増大に関わったりする性質があるためです。 「とくに(3)は、余剰なエネルギー、食べ過ぎが原因で起こるため、何かと食に貪欲な方が、タンパク質Aの増加を起こしやすいと思われます」  上で挙げた紫外線ケアを怠っている女子は少ないはず。だとすると、危険なのは、食べ過ぎや飲み過ぎということですね。とくに飲み会に参加し過ぎな女子は注意が必要かも!? <TEXT/池田園子>
池田園子
86世代のライター。楽天→ITベンチャー→フリーに。恋愛、Web、アプリ、ガジェット、美容ネタなどを書く
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